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初のジェット機の飛行。ハインケルHe178

 

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Heinkel He 178(Wikipedia)



 ハインケル He 178 (Heinkel He 178) は、ドイツのハインケル社 (Ernst Heinkel Flugzeugwerke) が手掛けた、世界初のターボジェット推進機です。1939年の8月27日のこの日、初飛行に成功します。
近代ジェット機の祖となる飛行機になりました。
 このハインケル社は、今上映中の宮崎駿のアニメ「風立ちぬ」で主人公の堀越二郎と友人のが訪れたユンカース社のライバル会社でもありました。ユンカースもハインケルも共にナチス政権には批判的だったので冷遇されたという話もあります。

 1939年というと、日本では零戦が正式採用される前の設計段階ですから、ドイツの科学力は進んでいますね。

  実際の速度は計画値を下回る 325 kt (600 km/h) に留まり、滞空時間も10分に制限されるなど、レシプロ機に対して明確な優位性を示せず、試作2号機 (He 178 V2) に至っては推力不足で離陸もできずに終わったのですが、非ナチ党員のハインケルに対する風当りは依然冷たく、積極的な援助は得られませんでした。

 しかし、一部の技官の目にとまり開発を続けるよう
促す一方、他の航空機製造会社にもターボジェットエンジンの開発を非公式に打診します。この発注仕様 109 が、後に軸流式の BMW 003、Jumo 004として具現化することになります。

 試験を終えた He 178 はドイツ空軍博物館に展示されていましたが、1943年のベルリン大空襲で焼失します。
 同じ試作機のみだったにも関わらず大々的に対外宣伝された He 100 とは異なり、He 178 の存在はプロパガンダされなかったため、機密情報に接することのできた各国軍の上層部や一部の技術者を除き、他国に戦後まで知られることありませんでした。
 しかし、近代ジェット機の祖として、その名前は後世にまで語り伝えられることになります。

 

 

 


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