さて、今回は香港のレジンキットメーカー。アニグランドのVarious-in-1Special SET(ボーナスinスペシャルSET)海軍機編のレビューを。
#AA-3008 「決号作戦 本土防衛試作機セット Vol.1 海軍機編」です。
以下の4機がセットになっています。(クリックでWikipediaの解説ページへ)
・中島 十八試局地戦闘機 「天雷」(J5Nl)
・三菱 十九試陸上哨戒機 「大洋」(Q2M1)
・川西 十八試甲戦闘機 「陣風」(J6K1)
・愛知 十八試丙夜間戦闘機 「電光」(S1A1)
写真:(上段左)天雷・(上段右)「太洋」・ (下段左)陣風・(下段右)「電光」
◆中島 十八試局地戦闘機 「天雷」(J5Nl)
海軍が1943年に双発単座の大型爆撃機用の戦闘機の開発を命じ、それに応えて1944年に試作が完成した戦闘機です。
操縦性は良好だったのですが、最大速度が597km/hと、要求の667km/hに届かず、エンジンの不調もあり、試作6機で中止してしまいました。
なお、2機は複座、斜め銃を搭載した夜間戦闘機としてテストされました。
◆三菱 十九試陸上哨戒機 「大洋」(Q2M1)
十九試哨戒機「大洋」は、日本海軍の対潜哨戒機、輸送機として開発されました。実機はなく設計中に終戦となりました。
元々は、一式陸攻の全木製化の「東山」からスタートしたのですが、一式陸攻を夜間哨戒機として使用する計画から、「東山」→「大洋」という流れで開発することになりました。
全木製という計画からみて、物資が本当に枯渇してきた頃なのでしょう。
◆川西 十八試甲戦闘機 「陣風」(J6K1)
高々度戦闘機として計画されつつも適当なエンジンがないため、中止となったのですが、1943年の夏に2段2速過給器付きの 「誉」改高空型発動機が完成の見通しが付いたとの報告を受け開発された機体です。
しかし海軍の過大ともいえる要求にまたもや開発が遅れ、エンジンの開発遅れや実用化のめどが立たずに結局試作中止となった残念な機体です。
翼内に 20mm機銃×4、または30mm機銃×2、機首に13mm機銃×2という重武装でした。
◆愛知 十八試丙夜間戦闘機 「電光」(S1A1)
夜間戦闘機というと「月光」が有名ですが、元々はBf110同様、双発戦闘機として開発されたもので、途中から夜間戦闘機に転じて有名になったものです。
そういう意味ではこの「電光」こそが、最初から夜間戦闘機として開発された唯一の機体ということになります。ドイツでいうところのHe219に相当する機体なのでしょう。
モックアップの完成間近で終戦になりました。
海軍機の名称
ちなみにこのネーミングですが、戦争途中から夜間戦闘機は丙型にあたり「光」がつきます。仕様はこんな感じ。
戦闘機
「甲」戦闘機=「風」烈風、強風、陣風など
「乙」戦闘機=「電、雷」紫電、雷電、閃電、天雷、震電など
「丙」戦闘機=「光」月光、電光、白光、極光など
甲戦は、航続距離や格闘戦を主力とした戦闘機、乙戦は火力と上昇力、丙戦は対爆撃機戦闘(主に夜間戦闘)にあたる任務の戦闘機です。
偵察機=「雲」彩雲、紫雲、瑞雲、景雲など
攻撃機=「山」天山、深山、連山など
爆撃機=「星」彗星など
哨戒機=「海、洋」東海、大洋など
輸送機=「空」晴空、蒼空など
練習機=「草木」紅葉、白菊など
滑空機=「草木(草)」秋草(秋水の滑空機)など
特攻機=「草木(花)」 桜花、梅花など
|
|
|
この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。
コメント 0