映画『風立ちぬ』に登場する飛行機たちで紹介していないものがありましたので補足を。
映画の中で、堀越二郎と本庄季郎は、ドイツのユンカース社へ視察に行きますが、そこに登場する飛行機たちのマニアっぷりには驚かされます。マイナーすぎて笑ってしまいます^^;
①ユンカースF.13
第一次世界大戦の終わりにドイツで開発された世界初の全金属製旅客機です。
4名の乗客が搭乗でき、当時では先進的な単葉機でした。300機以上が生産されています。
下の現存機を見ると、映画のF.13と塗装が同じようですね。直接取材に行っているのかも。
ドイツ博物館のユンカース F.13映画の中でユンカース社視察のシーン
②ユンカースG.23/24?
片翼を外したF.13の後ろにチラッと見える飛行機は、ユンカースG.23でしょうか。3発機らしい姿です。
この機体もF.13同様、旅客機として民間輸送会社などで使用されています。
このシーンの最大の、見せ場である超巨大航空機、G.38です。これも旅客機。開発当時イタリアのカプローニCa90に次ぐ世界第二位の巨人機でした。Ca90も映画に登場していますから、宮崎駿氏は巨大機が好きなようですね。
G.38は、なんといっても分厚い主翼が特徴的です。なんと主翼内部にも客室があり、エンジンのところまで歩いていけたというから驚きです。
実際の製造はわずか2機でしたが、これを爆撃機として欲しい日本は、ライセンス生産を契約。九ニ式重爆撃機として堀越二郎たちのいる会社、三菱で生産します。
出来上がる頃には旧式化してしまい、結局6機の製造で終了しますが、B-29をも超える翼幅、全備重量25トンを超える重さで最大速度はわずか200km/hでした。この設計者の手記が出版されていました。
巨大機の製作技術は、その後の日本の航空機開発に役立ったようです。
宮崎駿の『未来少年コナン』に登場する「ギガント」はこれをイメージしているのかもしれませんね。 宮崎駿氏デザインの1/700スケールの架空の航空機「ギガント」分厚い主翼がそっくりです。
さて、この2機しか作られていないユンカースG.38ですが、インパクトがあるだけに模型化もされています。それがこれ。
ドイツレベル社でスケールは1/144 定価は3,888円
人気なのか、古いのか、新品での入手は難しいようです。これを改造して九ニ式重爆撃機にしても良さげですね。
さて、次はまったく視点を変えた、恋愛ものとしてみた「風立ちぬ」の記事を(すみません、まだ引っ張ります^^;)
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2015-02-22 14:49
来たよ(22)
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録画していた「風立ちぬ」を観ていたら鳥さんが来ました。
バッチリ撮影できましたよ、明日の記事にします(^^)ニコ
by johncomeback (2015-02-22 16:46)