松本零士氏の戦場まんがシリーズ「ザ・コクピット」に登場する、ファントム・F・ハーロックⅡ大尉の機体、「わが青春のアルカディア」号を製作します。
ちょうど自作のデカールが出来上がったので、実際に作ってみましょう。この1/144スケールのBf1109G”わが青春のアルカディア号”は、市販されていないので貴重ですよ(笑)。エフトイズから発売された時は、ハーロック大尉のパッケージなのに、ラインナップに入っていないので驚いた記憶が(笑)。
◆「わが青春のアルカディア」とは?
ご存じない方のためにおさらいを。
物語の主人公は、ファントムFハーロック大尉。Bf109Gを駆るエースパイロットです。崩壊寸前のドイツで戦闘中、機体から脱出する際に台場元という日本人に助けられます。彼は技術交換で新しい照準器の開発に携わっている日本の技術者なのです。
最後の戦いで、Bf109は、台場を中立国のスイスへ逃すべく飛行をしますが、燃料が尽きて不時着します。そこで、自分の大切にしていた、REVI C/12Dという照準器を台場に託してレジスタンスに捕まり残りの目を潰されます(ハーロック大尉は元々片目)。彼は、自分の命ともいうべき照準器と共に目をなくしたのでした。
時は過ぎて1976年。老人となったハーロック大尉の元に台場の息子が訪れ、REVI C/12Dを返しにきます。
彼は死の間際にもうひとつの目であるREVI C/12Dと再開し、未来を自分たちの子供に託し、台場の魂と再開することを待つのでした。
この作品が発表されたのが1976年5月号なので、リアルタイムでの連載だったのですね。もう40年以上も前の作品とはちょっと驚きでした。
松本零士氏のコミックはこのように、とある兵器にテーマをおき、作品にするのが特徴なのですが、この物語ではBf109よりもREVI C/12D照準器に視点を当てて描いています。
なにをかくそう、この実物を松本氏は持っているのです。
1/4のスケールでBf109Eの計器盤のプラモデルがあるのです。これ欲しいなぁ。
◆宇宙海賊キャプテン・ハーロックとの関係
このハーロック大尉と台場元というキャラクターは松本零士氏の漫画では重要なキャラクターで、その後の作品でも登場してきます。
そう、「銀河鉄道999」と並ぶ代表作「キャプテン・ハーロック」のご先祖さんなんですね。台場はトチローの先祖になっていますね。顔がまったく同じなので分かりやすい。
初代ハーロックが冒険家で「スタンレーの魔女」という作品に登場します。二世がこの「わが青春のアルカディア」で、1000年の歳月を経て再び二人は友情で結ばれるということになっています。
◆Bf109G「わが青春のアルカディア」号の製作
ということでいよいよ製作。塗装は、ハセガワから発売されている1/48スケールのプラモデルの説明書をベースにします。これ、とあるモデラーさんから譲っていただきました。
塗装はRLM79(サンドイエロー)と、RLM80(オリーブドラブ)、下面がRLM76(ライトブルー)という、現実にはちょっとない塗装です。
RLMはドイツ航空省(Reichs Luftfahrt Ministerium)の略号。日本が各メーカーに任せていたのに比べ、ドイツは塗装の指示までしっかりと決めていました。
一応アフリカ戦線からの機体という設定みたいですが、その場合は下面はRLM78というブルーが濃い目の塗装なので。
ドイツの塗装はこちらの記事もご覧ください。
→ドイツ機の塗装と対応塗料
ドイツ機を作り慣れた私としては戸惑う塗装でした。まあ、カラーバリエーションが豊富なBf109ですのでもしかすると存在していたかもしれません(笑)。
茶色のBf109は、ちょっと珍しい茶系の迷彩塗装ですが、大戦末期にRLM81(ブラウンバイオレット)というカラーが存在していまして、これが大戦末期の混乱で何色なのかが長年研究者で物議を醸しだしています。
「タカラの世界の傑作機」の「Bf109K 本土防空バージョン」がこの茶系のBf109Kなので、もしかすると、松本零士氏はこのイメージがあったかもしれませんね。
ということで、まずは素直に指示に従っての塗装と、アレンジを加えた塗装でやってみます。塗装の境界がはっきりしているとなんかおもちゃっぽいですね^^;
少し茶系を濃くして、境界にぼかしを入れてみます。グラデーションを加えることで深みが出た感じ。
マスキングの粘着が強く、塗装を持って行かれてしまいました・・・。
自作デカールを片面だけ貼って確認。
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「わが青春のアルカディア」号は漫画に登場する機体なんですよね
そのプラモデルが発売されているとは、熱心な愛読者が沢山いるからでしょうね
そして、ワンモアさんもその一人なんですね!
by ロートレー (2015-11-28 19:15)
★ ロートレー さま
こんばんは〜。プラモデルは何回にも渡って再販していますので、人気なのだと思うのです。
私は、飛行機が描かれているなら何でも好きなので、松本零士氏のコミックにはわりとツッコミを入れたくなる派かもしれません(笑)^^;
by ワンモア (2015-11-28 19:54)
偶然 遭遇した飛行機プラモの展示会で
Bf109の計器盤と キャノピーの実物を観たコトがあります
ボロボロのモノでしたが 所有者は自慢気に説明していました
生憎 カメラは持っていなかったので今思えば残念です
by タイド☆マン (2015-11-29 10:36)
本物だったのかなあ と今でも思っていますけれど ・・ ・
by タイド☆マン (2015-11-29 10:38)
★タイド☆マンさま
こんにちは~。3万機も製造されたので、
本物の可能性もありますよね^^
by ワンモア (2015-11-29 11:04)