US-2を超えると豪語する中国が誇るAG-600。
まだ、完成していません〜。
最近の中国はなんでもかんでも日本をライバル視する感じで、どっかの国に似てきましたな( ˘•ω•˘ )。
高速鉄道もそうですが、日本のアジア進出に対して何かと対抗意識を燃やしているようです。
最近、インドへ輸出の救難飛行艇US-2も何かが面白くないのか、自国のAG-600を、「日本のUS-2に勝る飛行艇」とか、「US-2よりも優れた世界最大の飛行艇」など、向こうのマスメディアがここ一年ほど、盛んに煽ってきています。ナンダカナァ〜。
「AG600」中国最大の水陸両用機は南シナ海での使用が可能、性能は日本の「US-2」を上回る―中国紙 2015年03月18日
中国が独自開発した水陸両用機「AG600」の機首が17日、中航工業成都飛行機工業で引き渡された。18日付で環球時報が伝えた。
(中略)
「AG600」の黄領才・総設計師は17日、環球時報の取材に応じ、「『AG600』の強力な水陸両用機能は遠海での救援活動に非常に適している。将来的には南シナ海方面で使用することが可能だ」と語った。他国の水陸両用機と比べると、ロシアの「Be-200」や日本の「US-2」などの離陸重量は40〜50トン、カナダの「CL-415」は20トン前後で、「AG600」の53.5トンを下回っている。」
http://www.focus-asia.com/socioeconomy/economic_exchange/412313/
( ´_ゝ`)フーンという感じなのですが、その後の報道はどうなっているのでしょうか。もう、一年経っていますし、完成したという報道もないようです。
最新の情報(6月24日)では、垂直尾翼、水平尾翼などのバードストライクの衝突テストに成功したとのこと。http://www.ccaonline.cn/news/item/258976.html
あれ?今年の前半に初飛行の予定ではなかったのですかね。最初は2015年に初飛行の予定で発表していたはずですが。まだ、衝突試験?
いずれにせよ、基礎設計とか研究開発期間がないにも関わらず、2009年からスタートして6年足らずで初飛行は早いなぁと思っていたので、これが当たり前かもしれませんが。
日本のように細々でも長い間研究開発してきた飛行艇の技術は、通常の飛行機に比べて高度な技術や操縦士たちの貴重な経験などが重要ですから、開発を少し舐めていたのかもしれませんな。
今年中に初飛行しても、これから各種試験が待っており、量産しても操縦士たちの訓練も大変だと思います。
さて、このAG-600、以前はJL-600と呼称されていましたが、SH-5(海外ではPS-5とも呼称されている)の後継機として開発されています。
SH-5(水轟五型) 1986年から運用開始4機現役
高さのある船体は日本のPS-1、US-1を参考にしたと考えられており、機首周りはBe-12に似ているとも。現在4機のみが北海艦隊に配備されていますが、老朽化は否めなく、今回の開発となっています。
AG-600ですが、2011年に発表されたデータでは、20秒以内に12トンの海水を給水し消火用として空中に放水が可能で、最大で50名収容、離陸重量は53.5トン、航続距離は5,000kmで日本のUS-2の性能を一部超えているとのこと。
これが基になって、マスコミが「US-2より優秀な飛行艇ができる!」と報道しているようですね。でも、航続距離と積載重量って、機体を大きくすれば簡単に勝るじゃん^^; まあ、海上救難機に特化してるUS-2と、輸送・救難・消防など多目的機として開発されてるAG-600の積載量直接比べて何の意味があると思うのですが?
流石に中国国内でも、「ちょっと言い過ぎではないのか」とか、「せめて完成してから言え」とか突っ込まれています(笑)。
ちなみに、US-2の最大の特徴は、時速100km/hで離水可能なSTOL性能。特に300mほどの直線距離の場所があれば、離着水可能な性能は他機を大きく上回っています。3mの波高でも着水できることも海難事故への対応能力が高いと言われています。
この秘密は、胴体内に装備された五発目のエンジン。BLCと呼ばれる動力式高揚力装置で、この技術は長年の技術の結晶で、唯一日本のみが実用化させたものですから、そう簡単に性能を超えるとか報道しないで欲しいものですな。
せめて初飛行してから比べましょうよ^^;
ココらへんの能力の比較をしなければアンフェアだと思うのですが、AG-600では明らかにされていないようです。これ、外洋での救助活動ではとてもとても大事なことだと思うのですが。ちなみに波高は2mが限界なので、これは、20年前から飛んでいるCL-415と同じ位ですね。
ちなみに辛坊治郎氏の救助の時には波高の限界値を超えて4mありました。ヘリでは来れない距離ですし、他の機体でも無理な状況の中、熟練パイロットの操縦するUS-2のみが救出できた例です。
→http://matome.naver.jp/odai/2137188043019796401
消火作業、海難救助など用途に応じた飛行艇が開発されています。
飛行艇は、開発の困難さに関わらず、特殊な環境でない限りメリットが少ないと言われています。一般的な哨戒機でもスムーズに潜水艦を捜索できますし、消火作業も輸送機を改造すれば可能です。そんな中で中国が救助や消化のためだけに水陸両用の飛行艇を開発するとは思えないとはロシアメディアの報道。
このAG-600の開発にあたっては当初の開発から中国政府のバックアップもあり、軍事用に展開するのは確実と思われています。海洋へ進出するにあたって、大量の物資と人材を送り、海難救助にも使うということは・・・。うーん。今後の開発に注目しておきたいと思います。
着水して自力で陸に上がっちゃうシーンが凄いです。
<関連記事>
→US-2の5発目のエンジンと、民間転用の様々な可能性。
US−2も消火作業用や民間輸送などの可能性を秘めていますし、AG-600を超える15トンの搭載水量が技術的に可能だそうです。
→カテゴリ/US-2シリーズ情報
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2016-07-08 18:11
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コメント(6)
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こんばんは〜
相変わらずの七夕でしたね〜まあ、ここから星を見ようと
思う方が間違っているのかも・・・さ〜て国もでかいので
言う事もでかいのかな〜?可哀想な国です、まあ言うだけ
ですから言わせておきましょう・・・お笑いです!
by Hide (2016-07-08 20:18)
US-2って海から丘にそのまま上がれるのですね!すごい!!
by ys_oota (2016-07-09 01:20)
こっち見んな!って思いますね
by アニ (2016-07-09 01:31)
こんにちは。
某国へ輸出されて3年で返品鉄道車両・・・飛行機は怖いです。
by YUTAじい (2016-07-09 11:23)
★Hideさま
こんばんは〜今夜は月が綺麗に出ている夜空でしたね。
あまり日本を意識しないで欲しいです。
★ys_ootaさま
そうなんです。私もちょっとびっくりしました。飛行場必要ないですよね。日本はもっとこういう飛行艇が増えて欲しいなぁと思います。
★アニさま
ホンマですわ。US-2のような新しい技術があるのでしょうか。
★YUTAじいさま
こんばんは。人の命はどこも同じですので、安全管理だけはしっかりして欲しいと思います( ˘•ω•˘ )
by ワンモア (2016-07-09 23:07)
救難飛行艇US-2も爺の好きな航空機です。戦前の川西の二式大艇の技術が入っていると想います。
海に囲まれた日本の飛行艇技術は一級であると思います。
中国が何と言おうと、、、、
by bpd1teikichi_satoh (2016-08-06 10:52)