アメリカの次期練習機(T-X)の開発が進んでいるようです。
以前、ロッキード・マーティンが韓国のKAIと組んでT-50を提案していましたが、価格の高さと墜落率の高さから落選されたニュースが伝わってきていましたね。
結局、現在使われているT-38を改修して2029年まで使用し続けるというボーイングの案が採用されることになりました。T-38って1961年から使われている練習機なので、68年も使われることになるのですね。アメリカも予算不足のようで・・・。
ただ、開発時期を先送りにすることで、アメリカの各社も次期練習機開発に参入することができそうです。これをATPコンペティション(アメリカ空軍の高等パイロット訓練)と呼ぶのですが、さっそくボーイングは、スウェーデンのサーブと合同開発で、T-Xに提案する2機を公開しました。
◆ボーイング&サーブで開発したT-Xが発表
さて、有力視されつつも不採用になった韓国のT-50ですが、簡単に諦める訳はなく、アップグレードされたT-50Aなるものをコンペに出してきています。
しかし、このT-50、練習機として超音速飛行できる性能は明らかにスペックオーバー、価格はT-38の10億円に対して、30億円以上という高価格で、おそらくコンペに参加する機体のなかでも最も高価になると言われています。
しかも、このT-50、2005年の運用からすでに3回の墜落事故が発生しています。生産数は80機程度ですので、27機に1機の割合で墜落、4%の確率で墜落する練習機という不名誉な評価が定着してしまいました。
「100機当たり4機が墜落する飛行機」この信頼性の低さを克服しない限り採用は厳しいかもですね。
そのためなのか、ロッキードマーティンでは、単独で開発してT-Xに参加するという情報もあり、韓国が裏切り行為だと激怒している様子も。
韓国のT-50が超音速にこだわったのは軽攻撃機に発展させて輸出を狙ったからだと言われています。世界に向けて輸出される計画だったのですが、エンジンや電子装備など、中心技術は殆どがアメリカ製であるため、輸出にはアメリカの法律の影響を受けることになっています。
そのため輸出するには、アメリカの承認が必要なのですが、中ロへの技術流出の監視の目が厳しく、将来的に軍事的に対立する可能性のある国には、輸出はおろか移動すら困難になる可能性を示しています。実際にはウズベキスタン向け輸出は中止となっています。
アメリカの次期練習機の市場は、かなり巨大なため、各社熱心に売り込みをかけている状況ですが、どの機体が採用されるか、ちょっと注目ですね。個人的にはボーイング&サーブ社の機体が好みなのですが。
各国で使われている練習機はどれも丸っこくてかわいいですね。アクロバットチームでも使われていますので馴染みのある機体が多いです。
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このクラスの練習機の性能の条件は厳しいのでしょうね。
実戦配備の戦闘機の基本的なシステムを備えていて、マヌーバがこなせて、安く作れて、燃費が良くて、タフで???複座で・・・う~ん分からない(笑)
by ロートレー (2016-09-16 20:20)
タロンのプラモは作ったコトがあります 大昔
by タイド☆マン (2016-09-17 09:02)
★ロートレー さま
最近はコスト重視ですよね(;^ω^)
★タイド☆マンさま
その大昔から今も現役ってT-38の運用は長いですよね。
by ワンモア (2016-09-17 14:31)
日本のT-4はブルーインパルスに使われています。
その形からドルフィンと愛称されているようです。
by bpd1teikichi_satoh (2016-09-17 18:49)