飛行機ファンにはとんでもないニュースが飛び込んできました。
第2次大戦当時ナチスドイツが生産した戦闘機50機が約70年ぶりにトルコ中部で地中に埋まった状態で発見されたとのこと。
14日トルコ日刊サバの報道によれば中部カイセリ州の旧空港敷地の地中に第2次 世界大戦当時のドイツ空軍戦闘機FW-190A-3モデル50機が埋まっていることが確認された。正直、ほんまかいな?!という、マニアにしてみれば大興奮してしまうニュースです。第二次世界大戦の戦闘機が50機も丸々発見されるなんて。
戦闘機50機は油を染み込ませた防水布に包まれていることが伝えられた。
http://www.dailysabah.com/duplicate/2016/10/15/german-wwii-era-planes-buried-in-kayseri-to-be-uncovered
◆今回発見されたフォッケウルフFw190A-3とは?
今回発見されたフォッケウルフFw190Aとは、第二次世界大戦のドイツの主力戦闘機です。
A-3モデルは1942年の春頃から量産され、エンジンもBMW801Dgの1,800馬力、最高速度も660k/hをマークした強化型。20mm×4門、7.92mm×2丁という武装に加え、胴体下面には、爆弾架も装備していますので、戦闘爆撃機としても活躍しました。A-3モデルの生産数は509機と言われておりますので、結構な数がトルコへ供給されたのですね。
トルコに引き渡したのが1943年だとすると、A-3型は製造から1年近く経過したモデルになります。この1943年当時は戦争の激化に伴い、A-5、A-6、A-7と続々と開発・生産・実戦投入されていますので、ちょうど最前線から引き上げたナンバーかも知れませんですな。
Fw190Aの各タイプの総生産機数は約13,200機もありましたから、70機程度だと、まだ余裕があったかもしれませんな。
Fw190A-0:生産前機。通常主翼型と翼幅延長型の2種類がある
Fw190A-1:初期生産型。BMW901C-1エンジン(1,660hp)搭載。7.92mm機銃×4
Fw190A-2:BMW801C-2エンジン搭載。20mm機関砲×2、7.92mm機銃×2
Fw190A-3:BMW801Dgエンジン(1,800hp)搭載。20mm機関砲×4、7.92mm機銃×2
Fw190A-4:中期生産の主力。水メタノール噴射時2,100hp搭載の出力強化型
Fw190A-5:エンジン位置を15cm前進させ、機体バランスを改良したモデル
Fw190A-6:新設計の軽量主翼を採用したモデル。20mm機関砲×4、7.92mm機銃×2
Fw190A-7:7.92mm機銃を13mm機銃に変更したモデル
Fw190A-8:内部燃料搭載量を増加させたモデル。1944年から8,300機生産のA型の主力機
Fw190A-9:A型の最終モデル。ほとんどが地上攻撃型のF型に改修された。
これ以外に現地改造ができるR仕様、生産過程で改造ができるU仕様と、実に様々なバリエーションがあります。
◆トルコに渡ったFW190A-3の姿とは?
さて、では実際にトルコ軍へ渡ったFw190A-3型とはどのようなカラーリングだったのでしょうか。トルコ空軍は資料が少ないので、空軍のHPで調べてみることに。
すると、歴代使用してきた全機種一覧が出ているではありませんか。1911年からの複葉機の時代から現在の装備機まですごいラインナップのページです。
さっそくFw190Aの姿がないか調べてみましたら出てきました。これです。
マーキングも小さい画像ながらも判明。うーん、ドイツ空軍の標準塗装か?写真でみるかぎりドイツ空軍の標準のスポット迷彩っぽいです。これで製作ができるかも(^^)。
これらの機体が50機も埋まっていたという訳なんですねぇ。
トルコ空軍のマークは白地に赤で日本機の丸に対し、四角という感じで似ています。
この時期は中立の立場を立ち回るためなのか、P-40やホーカー・ハリケーンやスピットファイアと、連合国機も沢山導入しているのが分かります。
→トルコ空軍のHP 英語表記に切り替えて「Turkish Air Force」→「Our History 」→「Entered Inventory Airplanes」で歴代の飛行機たちが出てきます。とても珍しい貴重な機体の写真が沢山ありますよ(^^)
トルコの地中から出現した50機ものフォッケウルフ・・・うーん、この報道が事実なら早く画像を見てみたいものです。
<関連記事>
→フォッケウルフとクルト・タンク
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日本でも敗戦のドサクサで隠された埋葬機がありそうな気がしてきました (^_^;)
旧軍の滑走路周辺、地中レーダー探査してみたいですねぇ。
by ak1-buc (2016-10-18 01:18)
拙ブログへのコメントありがとうございます。
「御朱印」のデザインですか、ワンモアさんは理系ですよね?
文理両道とは羨ましいです。
by johncomeback (2016-10-18 20:18)
こんばんは。
第2次大戦当時の戦闘機が、トルコ中部で地中に埋まった状態で発見された・・・スゴイ事ですね!
まるで中国の兵馬俑みたいです^^・・・って実際に、目にした事はないですけど。。
それもナチスドイツが生産した機体が、50機もですか!
相手側の要望をのらりくらととかわしたトルコって、偉いわぁ~~
外交下手な我が国も、少しはそういうところを見習えば良いのに^^
by hana2016 (2016-10-18 20:39)
油を染み込ませた防水布に包まれていたということは、将来使うかもしれないと対処していたのでしょうね
それにしてもたいしたお宝、いったいどのくらいの価値があるのでしょう
by ロートレー (2016-10-18 21:51)
昔、秘密の地下基地に隠されたゼロ戦を探せ!みたいなTV番組ありましたね~。
北海道の某陸自基地内に旧軍の地下基地があって完全な状態の零戦が何機か未だに眠っているとかいう徳川埋蔵金とか矢追純一シリーズか川口博探検隊的な番組でした。
爆装状態で保管するわけないだろとか突っ込みどころ満載でしたが・・・^^A
このテの番組の当然のお約束で見つかりませんでしたね。
by 意馬心猿 (2016-10-20 14:07)
★ak1-buc さま
そうですよね。海中などはよく発見されますが、地中の方が保存状態が良いように思います。見つかるといいなぁ。
★johncomebackさま
私は、食えるために理系を選んだのですが、美術系とか工業デザイン系の人間なのです(;^ω^) ホントは数学苦手です(笑)
★hana2016さま
日本はいつから外交下手になったのでしょうね。昔はスパイ工作もガンガンしていたのに(笑)やはり、私利私欲が出た頃から?ヾ(ーー )
★ロートレーさま
アメリカの圧力があったようですので仕方ないという感じだったのかもしれませんね。日本に宣戦布告したのもアメリカからの圧力がかなりあったと聞いています。ホントは親日国なんですけど・・・。
★意馬心猿さま
そうなんですか。その番組見たかったなぁ(笑)
by ワンモア (2016-10-21 22:39)