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1月22日の「飛行船の日」飛行船と気球の違い

◆日本の飛行船の日

 1月22日は「飛行船の日」なんです。このブログでは3度目の記事になります。
 1916年(大正5)年のこの日に、日本初の国産飛行船、陸軍の「雄飛号」が所沢~大阪間で実験飛行したことにちなんでいます。今年で101周年。

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ツェッペリン飛行船

 1916年というと、世界は第一次世界大戦の真っ最中ですね。この翌週には、ドイツのツェッペリン飛行船がパリを初空爆しています。

 この日、雄飛号は、所沢から大阪までの試験飛行を行いました。途中の豊橋に着陸しての飛行で、所要時間は合計11時間34分。巡航速度は約60km/時でした。のんびりした飛行ですね。
 ちなみに帰りの飛行は機関不調のために飛行を中止して、機体を分解し陸送で帰りました。

 この飛行船、元は1912年にドイツから購入したパルセヴァル式飛行船というものを改修したものでした。
 諸元は、全長85m、全幅15.5m、重量8.1トン、巡航速度57.6km/h、最大速度68.4km/h ですので、下から見ても大きくて、ゆったりと進んで見えたことでしょう。
 
◆飛行船は軽航空機

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 さてさて、この「飛行船」ですが、航空機の分類では「軽航空機」になります。これに対比される分類としては「重航空機」がありますが、この違いは何かというと浮力の違いになります。
 空気より軽いガスなどを浮力として使う航空機は「軽航空機」で、動的浮力(揚力)を利用したものが「重航空機」という訳ですね。
 詳しくはこちらをどうぞ(クリックで拡大)

 

航空機の分類.jpg
 
◆飛行船と気球の違い

 こうしてみると飛行船と気球の違いも明らかですね。同じ軽航空機でも、動力があるのが飛行船で、動力がないのが気球です。
 歴史はやっぱり気球の方が先でして、モンゴルフェ兄弟が1783年に有人飛行に成功しています。この時は空気を温めた熱気球ですが、
空気より軽い水素やヘリウムが実用化されるとこちらが主流になります。
 世界では、1852年9月23日にフランスで蒸気機関をつけた飛行船の試験飛行が成功します。 その後、重航空機が実用化されるまで飛行船が空の世界の主流でしたが、ヒンデンブルク号の墜落事故などで急速に飛行船は廃れていったという歴史ですね。

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◆空の日は9月20日。

 ちなみに日本の「空の日」は9月20日です。
1910年(明治43年)にに徳川好敏、日野熊蔵両陸軍大尉が代々木練兵場において日本初の動力飛行に成功したことに由来しています。

 この翌年の1911年9月20日には、
山田猪三郎氏が開発した山田式飛行船が東京上空一周飛行に成功しています。 
 
 飛行船も気球も現代の最新の技術でもういちど復活して利便性が向上すると良いですよね。
 
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アメリカで研究中の高々度飛行船の想像図
 
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”空飛ぶおしり”の異名をもつエアランダー10
 
 

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コメント 5

caveruna

飛行船乗ってみたいな♪
by caveruna (2017-01-22 13:22) 

johncomeback

↑ 僕も飛行船に乗ってみたいです(^-^)
by johncomeback (2017-01-22 15:32) 

ワンモア

★caverunaさま
 私は一度乗るチャンスがあったのですが、逃しました><

★johncomebackさま
 一度、乗ってみたいですよね。飛行船これから流行るといいなぁ。
by ワンモア (2017-01-22 21:48) 

bpd1teikichi_satoh

ドイツの飛行船ヒンデンブルグ号は水素ガスを使っていた為に、
静電気のスパークで水素ガスに引火して爆発炎上してしまいました。最近の飛行船はヘリウムガスを使っており、ヘリウムは不活性ガスなので爆発する危険性はなくなりましたがヘリウムは価格的に水素よりも高価なので大型の飛行船は難しいと思います。
by bpd1teikichi_satoh (2017-01-23 16:10) 

ワンモア

★bpd1teikichi_satoh さま
 こんばんは〜。ヒンデンブルク号は塗料にも問題があったと言われていますよね。ヘリウムガス、ここ十年でかなり高騰しているので大型の飛行船は確かに難しいかも知れませんね・・・代用品が早く開発できるといいのですが・・・( ˘•ω•˘ )
by ワンモア (2017-01-24 19:59) 

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