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日光東照宮と栗山東照宮を結ぶ謎!その2

 前回の続きになります。法事の前日に急遽呼び出され、地元の観光案内をすることになりました。でもどうせ行くなら、前から自分も行きたかった所へと企むことに。知人はグルメなので道中、何かとおごってくれますしね(^^)
 大笹牧場のジンギスカンセットを食べた後に向かったのは、「家康の里」です。
 ここは、日光東照宮に祀られていた徳川家康公の御神体が隠されていたという所。時は戊辰戦争時といいますから、歴史好きの人にはたまらないと思います。


日光〜栗山.jpg気がついたのですが、この区間、信号がありませんでした。

 

全国にある東照宮

 ここで、東照宮の歴史の勉強を。
 東照宮とは、江戸幕府を築いた徳川家康公を神格化して(東照大権現)、御祭神として祀られている神社を指します。全国東照宮連合会というものがあり、一覧を見ることができますが、北海道から長崎までざっと50社近くあります(加盟している神社)。廃仏毀釈の前は約700社もあったそうで。幕府の威光は凄いものがありますな。
 有名なのは何と言っても日光東照宮ですが、御遺体を祀る久能山東照宮、に、遺髪及び持念佛を祀ってい
金地院東照宮などが有名です。

1024px-Kunosan_Toshogu1.jpg
(上)日光東照宮 (左)久能山東照宮 (右)金地院東照宮

 何故、日光に東照宮を築いたかというと、家康公本人の遺言
なんですが、江戸から見てこの場所が北極星がほぼ真北にあることで日本の守り神になるためと言われています。北極星は唯一動かない星=宇宙の中心ということで、古来から天帝の星と言われていることとも関係しています。千葉氏の妙見信仰なども北極星を信仰しているんですね。千葉氏血縁の元上司、大喜び(^^)
 
 ちなみに日光山は日光東照宮が有名になっていますが
、他にも、二荒山神社日光山輪王寺の二社一寺が連なっております。さらに山内には十数もの寺院もあるので、もう、この日光山は宗教関係者が凄い密集しています。
 みんな食事とかどうしているんだろう。昼間のオフィス街のように一斉にお坊さんたちが出てくるのって見たことないですね(^^)
輪王寺&二荒山.jpg
 二荒山神社〜修験道の山岳信仰の霊場として崇拝されています。開基はこちらも勝道上人。
 
日光山輪王寺〜天台宗。創建は奈良時代から。開基は勝道上人。
 

 古来からの霊場であり、パワースポット的な位置づけに家康公が目をつけて、それにあやかる形で後から東照宮を築いたという
感じですね。
 ちなみに、私個人の一押しの場所は、東照宮の裏側の瀧尾神社です。一番古くて由緒ある神社でほぼ毎月参拝しております(^^)


日光東照宮、焼失の危機

戊辰戦争.jpg

itagakitaisuke.jpg
 幕末ともなりますと、幕府軍と倒幕軍の激しい戦いが繰り広げられますが、ここ日光にも幕府軍が立てこもり一発触発の危機がおとずれます。先の宇都宮城での激戦からもかなりの被害が相当出ることが予想されました。
 しかし、この時、土佐藩の板垣退助の幕府軍への説得により、日光山での戦いは免れることになります。もしこの時に倒幕軍のリーダーが板垣退助ではなく、別の血気盛んな指揮者であれば、今の絢爛豪華な陽明門や眠り猫などが戦火に焼かれて焼失していた可能性があったんですね。

 板垣退助は日光の恩人とまで言われており、銅像まで建てられているのはそのためなのでした。
 
 さて、この時に幕府軍の中では焼き討ちを危惧し、東照宮の家康公の御神体を匿おうとする動きがありました。
 幕府軍は会津の鶴ケ城まで御神体を運ぼうとする作戦を立てるのです。幾つか説があるのですがこれから我々が向かう「家康の里」には、
小栗久右衛門なる人物が会津藩主松平容保の命を受けてこの野門村に密かに匿ったという話が残されています。
 

戦後の昭和に発見された東照宮の御神体!

家康の里_010.JPG
 その目的の場所「家康の里」の場所はこちら、県道23号線、川俣湖傍です。分かりやすいです。というか、見過ごして通ることができません(^^)
家康の里_09.jpg
車邪魔(^^) 凄い門です。これは期待できそう。
 実は、ここから狭い山道をまだ上っていきます。どこまで辺ぴなんだ、野門村。
家康の里道.JPG
上空からみるとこんな感じです。
家康の里入り口.JPG
先程の入り口から更に山奥へ
野門村.JPG
(グーグル・ストリートビュー)
 お墓が沢山あることから、この先に集落があることがうかがい知れますね。この一番奥に古いお墓があり、先程の小栗家の名前のお墓がありました。
 森林の狭い道を抜けるといきなり集落が。
栗山東照宮_12.jpg
家康の里の案内看板。分かりやすい。
家康の里案内図.JPG
こんな小さな集落に民宿が13も連なっています。
周囲も1kmもありませんね。

家康の里俯瞰.jpg
人口何十人って感じです。さすが森林95%、1,500人の人口
栗山東照宮_10.jpg
民宿 一乃屋さん、ここ、かなり評判の良いお宿です。
この真ん前が栗山東照宮です。
栗山東照宮_門.jpg
階段が長い・・・・
家康の里_東照宮.jpg
見えてきました
家康の里0000.JPG
こちらが日光東照宮の御神体が鎮座されている栗山東照宮です
家康の里_0100.jpg説明書きも
家康の里.JPG 戊辰戦争から昭和に至るまでの間、このご神体は野門集落の人々によって密かに護られてきたということらしいのですが、それを管理していたのがさきほどの小栗家のご子孫たち(現在は一乃屋という民宿を経営)とのこと。「お宝を見ると目が腐り、触ると手が腐るぞ」との言い伝えで、長いこと何の御神体であることは分からなかったとのこと。
 先代の
一乃屋のご主人が好奇心を抑えきれなかったのか、戦争後の昭和時代に覗いて発見。「家康さんのご神体が野門にあった」ということで、当時は新聞やらテレビやらですごい騒ぎになりました。そして昭和45年、「この事実を世間に広く伝えよう」と、地元の方たちが中心となって栗山東照宮を作ったとのこと(「5秒でくりやま」より)。

家康の里_00.jpg
昭和45年に建てられたそうですので、40年以上が経過していますね。
さて気になる御神体ですが、一年に一回しかお披露目がないそうで。
気になる御神体の画像は
こちらです!
Cap 16.jpg
意外と小さいので、御神体というよりは御神像?
東照公坐像、日光三社権現坐像
日光市文化財目録一覧より

さて、実は隣にも神社があって実はこっちの方が凄い気になっています。
家康の里_08.jpg
続きます

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来たよ(28)  コメント(7)  [編集]
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コメント 7

johncomeback

「家康の里」は存じませんでした。
行きたいけど、相方は興味無いだろうなぁ(-_-;
by johncomeback (2017-08-23 14:43) 

ワンモア

☆ johncomebackさま
 そうですね〜見る所もそんなにはないでしょうか(;^ω^)
 この先にダムがあって吊橋がありますので次回の記事に。
by ワンモア (2017-08-23 14:49) 

caveruna

よさげな民宿ですね!
私、素敵な民宿に当たった事がないのです・・・
by caveruna (2017-08-23 17:54) 

ワンモア

☆caveruna さま
 民宿は当たりハズレありますよね(;^ω^) 次の記事にまとめますが、この家康の里、なぜか集落が民宿だらけなんです。
 しかも何故か評判も良くて。我々が訪れた時も、若いご家族たちが沢山泊まっていました。でもなんで。こんな辺ぴな所に?謎は深まります・・・。
by ワンモア (2017-08-23 18:02) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

おごってくれる友人は大切にしないといけませんね。(^▽^)
少々の無理は、聞いてしまいます。。

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2017-08-23 20:10) 

ys_oota

”お宝(ご神体)見たら、目が腐る…”
うーん、ご神体なんだし、もう少し言い様があったような...
by ys_oota (2017-08-23 23:17) 

ワンモア

☆なんだかなぁ〜!! 横 濱男さま
 奢ってくれる人は大切にですね(^^)恩は忘れてはいけませんな。
☆ys_ootaさま
 こんばんは〜そうですよね(;^ω^) でも、そう言われると余計に見たくなるのが人間の性ってもんです。
by ワンモア (2017-08-23 23:46) 

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