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デアゴスティーニの70号はJV44所属のFw190D-9

issue_70_1.jpg
出た!定番中の定番 
「パペガイシュタッフェル」とはオウム中隊のこと

最新鋭で最高の部隊を援護した最強の援護部隊

 デアゴスティーニの70号が紹介されましたね。大戦機の飛行機マニアに間では超有名、JV44の防空部隊、Fw190D-9中隊所属機カラーです。
 なんで有名なのかって?まず、写真をみていただければ分かる通り、ド派手なカラーリングとユニークなパーソナルマークでしょうか。

Fw190Jv44_01.jpg

数年前に作成した1/144PLATZ製のFw190D-9

 胴体下面を赤と白のストライプに塗りたくってます。そして胴体側面の個性的なスクリプトマーク。
JV44_01.jpg1号機 ザクセンベルク少尉「服を売り払って天国へ!」
   (
Verkauf's mei Gwand I'foahr in Himmei! )、
3号機
ヴュプケ大尉「国鉄の命により」
  (
Im Auftrage der Reichsbahn )、
4号機
搭乗者不明「新しい男、同じ女!」
  (
Der nachste Herr,die selbo Dame! )、
13号機
ファーバー中尉「涙を振り切って彼は行く!」
  (
Rein mu? er und wenn wir beide weinen! )、 

 戦後の写真で残っているのが4機分しかないようです。
敗戦間際の崖っぷちの時にこのユーモア。というか、この部隊、何か気の利いたことを書けとでも命じられたのでしょうか? 開き直りというのか、ペーソスにも満ちていて好きなのです。
 ちなみにヴュプケ大尉の「国鉄の命により」ですが彼は以前の任務で、鉄道路線防衛任務の機銃掃射が多かったので、その皮肉と言われています。戦闘機乗りは戦闘機を相手にしたいのに地上の機銃掃射ばっかりで散々嫌な思いをしたのでしょうね・・・。

JV44_Fw190D-9.jpg

  この胴体下面の派手なマーキングは味方の高射砲部隊からの誤射撃を避けるためのものです。Fw190D型は液冷化のため機首が伸びたため、愛称が”長っ鼻(ドーラ)”と呼ばれていたため、この機体は”赤っ腹のドーラ”と呼ばれていました。
 もう一つの人気の原因ですが、この中隊の使命が、当時の最新のジェット戦闘機メッサーシュミットMe262を装備したドイツのエース部隊の上空援護(エア・カバー)にあったということ。

ドイツ空軍、最後の徒花、JV44

524px-Jagdverband_44.svg.png JV44戦闘団の創設は1945年の3月で敗戦のわずか2ヶ月前。創設者は、政争に巻き込まれて、戦闘機隊総監解任されたばかりのアドルフ・ガーランド中将。
Cap 632.jpg

 ヒトラーの命に逆らい、「Me262は爆撃機よりも戦闘機として使用するべき」という信念を実証すべくMe262戦闘部隊を創設してしまいました。
 人望のある元、エースパイロットですから、当時の優秀なパイロットたちに声をかけ、 最強の部隊をつくります。その部隊員の大半が騎士鉄十字章受章者だったため、騎士鉄十字章戦闘機隊とも呼ばれた凄い部隊になりました。

 シュタインホフ(178機撃墜)、リュッツオウ(110機撃墜)の両大佐にベール中佐(220機撃墜)、バルクホルン少佐(301機撃墜)などの超高位エース17名に、ほぼ同数の戦歴のある下士官たちで50機なみの飛行隊になります。
 「隊に所属することそのものが名誉」「鉄十字章が部隊章」とまで言われた最強部隊の誕生です。そしてガーランド自身も中将の身分でありながら、パイロットとして戦いに参加します。

Cap 629.jpg
JV44は飛行場防空部隊のFW190D-9も有名なのでセットでも出ています。

 しかしこにのMe262でさえも、弱点がありました。それは着陸時の愚鈍性。この着陸時を狙って急襲してくるアメリカ戦闘機を追い払う役目を担ったのがこのFw190D-9の部隊。
 援護部隊とはいえ侮るなかれでして、オウム中隊の隊長のハインツ・ザクセンベルク少尉でさえ、104機撃墜のエースです。いやはやなんとも凄い部隊が出来上がったわけですね。

  JV44は、終戦間際の2ヶ月という短い期間でしたが、高速ジェット戦闘機Me262に加えて、R4Mという空対空ロケット弾で連合軍に絶大な効果を上げています。

JV44.jpg
通称”赤の13”ファーバー中尉機
スクリプトは「涙を振り切って彼は行く!」何があった?

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◆今日の成田

 長年愛用していた工具バックがそろそろ買い替え時になりまして、新しいバックを用意しました。しかも2つ。

小道具入れ.jpg
普段用と備品用です。
小道具.JPG
もちろんこのまま使用するつもりはありません。
使い勝手をよくするためにこのバック自体を改造します^^
久しぶりの工作記事(笑) 
近日公開。

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来たよ(35)  コメント(14)  [編集]
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コメント 14

ys_oota

終戦間際でも優秀な人材が残っているのがスゴイなぁ。ドイツ。。。
by ys_oota (2018-09-11 00:56) 

ワンモア

☆ys_ootaさま
 当時の戦記を読んでいるとドイツ人って、本当に粘り強いというか、不撓不屈の精神に長けている人が多いというか・・・。
 本来の貴族とかエリートとかいう制度が持つ意味を体現しているように感じます。
by ワンモア (2018-09-11 01:46) 

johncomeback

工具バッグ新調ですか、工作がお好きな方は
いろいろ工具を蒐集するのが楽しいんでしょうねぇ(^^)
by johncomeback (2018-09-11 05:46) 

middrinn

このようなスクリプトマーク、日本では出来なかったんでしょうね(^_^;)
by middrinn (2018-09-11 07:41) 

ワンモア

☆johncomeback さま
 工具は使うために購入するのですが、買ったばかりの工具は使うのをためらいます(笑)ニッパーの刃先がさっそく折れると落ち込んだりして(^^)
☆middrinnさま
 日本でこういうこと書くと怒られるの確実(^^)
by ワンモア (2018-09-11 10:27) 

caveruna

工具セットとか工具箱って、
むしょうに欲しくなるのはなぜでしょう(笑)

by caveruna (2018-09-11 13:45) 

横 濱男

工具バック、新しいのが欲しいんですが、
ホームセンターには良いのが無くて。。

by 横 濱男 (2018-09-11 19:57) 

ワンモア

☆caveruna さま
 整理したり収納するものってなんかワクワクします(笑)

☆横 濱男さま
 私も、毎度これだっという工具バックにはなかなか出会えません。
 なのでいつも自分で改造することになります。
by ワンモア (2018-09-11 22:31) 

ロートレー

 JV44 の活躍の期間は限られたものであったようですが、現代の航空戦の幕開けのような鮮烈さがありますね
工具バックの改造記事が楽しみです^^
by ロートレー (2018-09-12 06:53) 

JR浜松

バック自体を改造というか裁縫するんですか?
ガッチリした作りのバッグですからどんな風になるのか楽しみです。

騎士鉄十字章部隊とも知らずに連合軍パイロットは挑んだのでしょうか?ドイツ恐るべしですね!
by JR浜松 (2018-09-12 17:52) 

bpd1teikichi_satoh

フォッケウルフFw190-D9はプロペラ機で爺の一番好きな機体です。
液冷エンジン搭載特有の「長っ鼻(ドーラ)」と称された独特な機体
はレシプロ機の最高の性能を発揮しました。
by bpd1teikichi_satoh (2018-09-12 18:17) 

ワンモア

☆ロートレー さま
 工具バッグの改造、久しぶりにやりました^^
☆JR浜松さま
 裁縫も手縫いでやりました(笑)面倒ですよねこれ。
☆bpd1teikichi_satohさま
 Fw190D−9、私も好きです。ソ連あたりだとA型→D型の段階で別の機体ナンバーを与えるくらいに変化しましたよね。
by ワンモア (2018-09-12 18:49) 

bpd1teikichi_satoh

ワンモア様、追記させてください。爺はMe262も大好きです。ヒトラーは何を思ったのか爆撃機にしたかったらしいですが、当時実用的なジェット戦闘機はMe262しか無くレシプロ機は敵ではなかったので、
間違った独裁者の用兵は困った結果を招くよい例だと思います。
by bpd1teikichi_satoh (2018-09-14 10:17) 

ワンモア

☆bpd1teikichi_satoh さま 
 コメントありがとうございます。自分もタミヤの1/100のMe262を学生時代に作って感動した記憶が^^
 戦闘機は性能は最新鋭を求められますが、敵の戦闘機を撃墜し制空権を確保するのが主たる任務なので、攻撃力自体は低いとみなされていたようですね。
 それよりも報復力や打撃を与えるのが高い爆撃機や攻撃機を求める傾向が指導者側にはあったのでしょうね。
by ワンモア (2018-09-14 13:53) 

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