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交通事故に遭遇しないコツ〜交通安全の話その2

 前回の続きです。人生の何分の一は運転しているワンモアですが、今回は自分の経験や先輩たちから教わった話などから、交通事故に遭わない秘訣なるものを。教習所や警察では教えられないでしょう、ぶっちゃけ本音の話になります。

◆周囲の車の流れに合わせる
 よく、自分だけは法定速度をしっかりと守るという方がいますが、捕まることはなくても、それが安全運転の保証になるとは限りません。いえ、むしろ事故に遭遇する確率が高くなることもあります。というのも交通事故は相手があってこそ生まれるので(自損は除く)、相手をイライラさせたりすると思わぬことにつながりかねません。状況にもよりますが、周囲の車の流れに合わすことが実際にヒヤリハットを抑えることになることも多いです。

ヒヤリハットとは、事故に至る可能性のあった出来事のこと。
事故に至る可能性があったものの、事故に至る前に発見されて未然に防げたこと。
300件のヒヤリハットは1件の重大事故につながると言われています。

→神奈川県警 交通事故防止対策「ヒヤリハット」集
→ハインリッヒの法則
(1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの)
220px-ハインリッヒの法則.svg.png
「重大な事故の前に300回も警告してくれている」と思うことですね。

 私は過去、道を譲らない遅い車に腹を立てたドライバーが危険行為を行い、接触事故を起し、そのとばっちりで事故に巻き込まれそうになったことが何度かあります。
 「自分は法定速度を遵守しているから決して悪くない。怒ることが筋違いだ。」という考えも結構ですが、その考え方から出た行為が相手に事故を起こさせ、自分も被害にあったら割に合いませんね。

 先輩方が良く言っていたのは、「道路標識プラス10キロあたりから周囲の車の速度に合わせろ」ということでした。中途半端な車間距離を空けると、急な割り込みの要因になるのでかえって危険だということも。
 ただ、雨の日や何十キロもオーバーしている車たちに合わすのは危険な時もあります。自分の車のスペックや運転技術など見極め、「このまま流れに追従していくのは無理だな」と感じたら、自分なりの安全な速度で走ることが大切だと思います。
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法定速度は一般道は60km/hで、標識や標示がない道路ではこの法定速度を超えると違反です。
法律上は61km/hでもアウトです^^



◆煽らないし煽られないこと
ドライブレコーダー.jpg
 今、最も注目されている交通ルールは「煽り運転禁止」。「ドライブレコーダーにて録画中」など、煽り運転を防止するステッカーも人気のようです。
 煽るのはもちろんいけない行為ですが、煽らないようにすることも事故に巻き込まれない秘訣です。
 私は、後ろの車が猛スピードで追いついてきて煽り運転をしてくるなら、一般道の2車線道路でも、なるべく譲るようにしています。
 「売り言葉に買い言葉」ではありませんが、お互いに被害者意識を感じてイラッとするのは双方にとっても良くないことです。
 

◆車間距離をとらせるコツ
 また女性の方に多いのですが、煽るつもりはないのでしょうがピッタリと車間距離を詰めてくる場合があります。悪気はないのでしょうが、あまり気持ちの良いもんではありませんね。とっさの急ブレーキをこちらがかけた時、確実に追突してくるような車です。

 これの対処法ですが、信号待ちしている時にわざとルームミラーを動かして後ろの車を気にしているそぶりを信号で止まる度にアピールします。これけっこう効果的です。
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 それでも駄目な場合の確実な方法があります。これは私のポリシーに反するのでやらないのですが「相手に危ない車だと思わせろ」ということです(笑)。
 左に寄って走っているかと思えば今度は中央車線に寄ったりと、わざとふらつくような運転をすることで、居眠り運転?と思わせるような運転をすると、効果てきめんで、みるみる車間距離をとってくれるとのこと。挙動不審な危ない車と思わせるんですね。確実だそうです^^;

 あと、これは面白いと思います。後部座席に能面を張りつけておく(笑)
 確かに、以前、日本人形や仏像を運んだ時に、いつもより車間距離を取られたように思います(笑)。ユーモアで相手の毒を抜いてあげることも思いやり運転のひとつかもしれませんね。

◆土日、早朝、通勤帯、深夜と、TPOに合わせて自分の運転を変化させろ
 これも先輩たちからよく言われました。特に土日はペーパードライバーが出てくるので危険です。土日の早朝も空いているからと思って油断していると安全確認をせずに飛び出してくる車も多いですね。
 通勤・通学時間帯はたくさんの歩行者・自転車以外にも、焦っているドライバーさんとか多いですよね。急な飛び出しが多いです。また深夜は飛ばす車が多いので、交差点なども要注意ですね。
 地域に寄っても色々な運転の違いを知ることができました。ウインカーを付けずに車線変更する人が多い県、後ろをまったく見ないで進路変更する人が多い県など。
 具体的に言うと偏見と思われるので言いませんが、◯◯県と◯◯県に入ったら特に気をつけるようにしています(笑)。
 「自分なりの安全運転」テクニックではなく、運転の方法をこのように状況に応じて臨機応変に変化させる技術と心構えが秘訣だと思います。
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◆絶えず目を動かせ、首も動かせ。目視は大事。
 駐車が下手な人にサイドミラーやルームミラーだけでバック駐車する人がいますが、何度も切り返すより、窓を開けて直接後方を目視した方が確実だと思います。よくドアを開けて身を乗り出して後方を見る人もいますが、これは左側が見えなくなるのでかえって危ないような気がします。
 自損事故で結構多いのが、バック駐車の時。私も自宅の車庫でも数回やってますし、
スーパーやコンビニの駐車場で当て逃げされたことがあります。これもおそらく後方不注意ですね。
 航空機ファンの先輩からは、「大空で索敵している操縦士のように周囲を常に警戒しろ」とアドバイスをもらいました。映画「永遠の0」では、周囲を常に見張っている操縦士は、敵が襲ってこないかビクビクしているようでみっともないと言っている操縦士よりも生き残る確率が高いようなこと言ってましたね。
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都内での車間距離のとり方は結構難易度高いですよ。


◆助手席に乗車している時は一緒に運転する気持ちになること

 交通事故を起こした人の話で女の人に多かったのは、おしゃべりに夢中になって、前方不注意になってしまったということがありました。女子トーク盛り上がりますからね。
 でも助手席に乗車するということは他人に命を預けることですので、しっかりと運転してもらわないといけません。
乗せてもらっている以上、運転手を助けるナビゲーターであることを意識して隣の運転手さんを助けましょう。自分だけスマホみたりして無関心であってはいけないと思います。 
 会話の中で「あれ、信号が青になったよ」とか、
「あの自転車、反対側に行きたがっていて飛び出してきそうだね」とか、交差点でも一緒になって周囲に注意を向け、ドライバーのもうひとつの目になって注意を促すようにすることが大事だと思います。

 
私が遭遇した、とても和んだ例として、反対車線で停まっていた男性二人の乗っている車が、これまた女性二人の乗っている車に道を譲ったシーンに出くわしたことがあるんですが、男性たちが二人揃って「どうぞ、どうぞ」って手も交えて大げさなジェスチャーをしていたんですね。女性たちも笑いながらお礼をしてました。
 また、助手席の女の人がドライバーの代りにお礼をしてくれると「この女の人はとてもデキた人だなぁ」と思ってしまいます。

 
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交差点の交通事故は最も多いです。

◆自分の「安全」は、周囲の車や歩行者に与えてこそ得られるもの
 とある施設で「交通安全祈願」を受けていた時のこと。いつものように「今年も無事故で運転できますように」と祈っていた時に突如、閃きのようなものが湧いてきたことがあります。
 それは「安全は与えられるものではなく、与えるものだ」というような内容でした。唐突で自分でも驚いたのですが、考えてみると、自分がいつも思っていたことは「どうか交通事故に遭遇しないように守ってください」という自分のことばかりに意識がいってました。
 でも、このインスピレーションの意味することは、「安全を願うなら、まずお前が周囲の車や歩行者に安全・安心を与えるような運転をしろ」ということになるんですね。

 結果的にこの閃きを機会に自分の運転がガラッと変わったんですね。

 交差点や横断している人たちが驚かないように徐行を意識して交差点に進入したり、後ろの人に早めにウインカーを出すようにしたり、相手のドライバーがイラッとしたり不安を感じたりしないような運転をしないよう意識するようになりました。
 これは、確実にヒヤリハットの発生が減りました。
また、家族や同乗している友人からも運転が優しくなったと言われました。


オービス.jpg
 いくら気をつけていても捕まる時は捕まるし、事故る時は事故ります。運としか言いようないことはいくらでもあります。
 もしも交通安全を司る神様がいるならば(女神様を切に希望)、自分の身を守ることしか考えていない人より、周囲の車や人々を気遣っている人にこそ恩恵を与えてくださるように思うのです。
 

◆袖振り合うも多生の縁。見知らぬ相手にも優しさを。
 「ハンドルを握ると人が変わる」なんて話もよく聞きますね。周囲の車や歩行者たちが赤の他人だと思うからこそ、普段の世間体なんてどこへやら、歩くのが遅い歩行者に
悪態をついたり・・・。その人の本性を垣間見ることがあります。

 失敗談として聞いたのが、お得意先へ急いでいる人がいて、前の遅い車にイライラして煽るだけ煽っていたら、何やら行き先がずっと同じ。なんとお得意先の会社に入っていくではありませんか。そう、これからヘコヘコして挨拶しなくてはいけない相手は、まさに前を運転していた人だったなんてことも・・・。当然相手は怒っていましたので、まともに顔を上げることができなかったと言いました。
 人を見て運転を変えるようなことは、なにか人として情けないことだと思います。それならば、赤の他人と思わずに、最初からちゃんと「人」を尊重して運転をしたいものです。
 煽っているその相手が、実は自分と関係している人だったなんてことはいくらでも起こり得ることだと思うのです。

◆色々な立場に立って今の自分の運転を顧みる 
 世間一般では若い人の運転の事故率が高いのですが、これは相手ドライバーや周囲の人たちの気持ちを考えるということの経験不足や、自分の腕に過信しているところがあるのかなと思います。
 車を運転していると速度感覚が狂うことがあります。車ばっかり乗っている人は歩行者の気持ちが分からなくなる場合もあると思います。自分では「すぐ止まれるだろう」という速度でも、狭い道では歩行者にとっては結構怖い速度だったりします。

 横断歩道や交差点ではその点を気をつけながら進入したいものです。怖がらせてはいけないと思います。
 警察に捕まったり、ヒヤリハットを経験したならば、それを縁として自分の運転技術を振り返り、その都度、思いと行動に何らかの変化を入れていくことが大切に思うのです。
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◆事故は起こさない、起こさせない

 名パイロットであったかどうかは、最後のフライトでタラップを下り時に決まる名言がありますが、車の運転も同じで、名ドライバーかどうかは、免許を返納するまでは判断できないといえると思います。
 これから年末にかけて交通事故が増加していくことと思いますし、それに伴い取締りも増えていくことと思います。どうか安全運転でいきましょう。そして自分の行動が周囲の人に対して安心を与えるものであって行きたいと思うのです。

 ハンドルを握るということは自分や他人の命をも握っていることに他なりません。「事故は起こさない、起こさせない」という心構えでハンドルを握りたいと思います。
 交通安全の女神さまに愛されるような運転を心がけていきましょう^^

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ロートレー

今回のシリーズは大変ためになりました。
一旦、事故を起こすと、身体的にも、精神的にも、経済的にも大きなダメージを受けることになるので、加齢とともに安全運転を心がけています。
道を譲ってくれた車には挨拶(ハザード)する。巡航速度で走っているのに急速に追いついてきた車は先にいかせる。遅い車を抜くときは相手に競争心を起こさせないように一気に抜き去るとか^^
by ロートレー (2018-10-14 08:08) 

middrinn

とりわけ今回の記事は車の運転に限らない汎用性の高い内容ですね(〃'∇'〃)
by middrinn (2018-10-14 09:50) 

Hide

こんにちは、只今ランチタイムです!
面白そうな記事ですのでまた出直して、ゆっくり読ませて頂きます。
いつもありがとうございます、今夜は熱燗とおでんになりそうです!
by Hide (2018-10-14 14:56) 

ワンモア

☆ロートレー さま
 何らかのご参考になれば幸いです^^ 私は法的に問題がない一般道での追い越しでもなるべくハザードで合図しながら抜かせてもらってます。

☆middrinnさま
 ありがとうございます。車の運転って人づきあいと密接な関係がありますよね^^
☆Hideさま
 熱燗におでん、良いですよね。自分は鍋にしようかなぁ^^
by ワンモア (2018-10-14 15:39) 

johncomeback

ドライブレコーダーを付けてますがカメラは前方だけです。
後部座席に能面を張りつけておきますか(*´∇`*)
by johncomeback (2018-10-14 16:15) 

横 濱男

今は、一時停止標識があっても止まらない車が多いですよね。
あと、横断歩道に人が居ても止まらない車・・・。
気持ちに余裕を持って運転してほしいものです。
自分はいつもエンジンブレーキで車を止めるので、
後ろの車は、近づいてきません。(^▽^)
by 横 濱男 (2018-10-14 18:41) 

ワンモア

☆johncomeback さま
 後部座席に能面はちょっと興味あるんですよね(笑)
 仕事で日光杉並木街道を助手席で撮影しながら走行したことがあるのですが、なんかいつもより車間距離を取られたり、信号待ちの対向車の人が慌ててシートベルトをしているのはなんか笑ってしまいました^^

☆横 濱男さま
 一時停止は徐行ではなく、完全に一旦停止ですかね。警察見ている時は見てますよね。ブレーキは適切な速度調整もありますが、ブレーキランプは後方ドライバーへの注意喚起の役目もありますよね。
 エンブレを多用している知り合いは、初心者マークの女性ドライバーに追突されたことがあるのでお気をつけくだだいませ。
by ワンモア (2018-10-14 22:19) 

caveruna

私が助手席で寝ない理由がもう一つあります。旦那の車間距離が短いことです(苦笑)
by caveruna (2018-10-15 03:05) 

たくや

煽りもそうだけど、止まる時に異常に近いのも嫌ですよね~
by たくや (2018-10-15 13:11) 

ワンモア

☆caverunaさま
 それは、気になって寝られませんね(笑)。
☆たくやさま
 信号待ちでピッタリと寄せられるのも困りますよね(-ω-、)
by ワンモア (2018-10-15 15:50) 

足立sunny

運転を辞めて正解だと思いました。
自転車、歩きの時、車の邪魔にならないよう、予測不能の動きをしないよう注意して動いています。
by 足立sunny (2018-10-16 17:55) 

tsumi

まさに教科書のような、心に響く言葉ばかりの記事でした…!
みんなが今回のことを心がけて運転すれば、事故なんて無くなってしまいそうですよね。そうなってほしいなあ…と心底思います。
煽る人ってどういう心理なんでしょうね…煽ったところでスッキリするんでしょうか…??あまり理解したくもありませんけどね。
ほんと、触らぬ神に…とはこのことだと思いました~
素敵なお話をありがとうございました^^

by tsumi (2018-10-16 21:34) 

ワンモア

☆足立sunnyさま
 車が開発されて約130年。まだまだ不完全乗り物のように思います。
 車も歩行者も自転車もバイクもお互いのことを考えながらが大事ですね^^
☆tsumi さま
 連続のコメント、ありがとうございます^^。煽りの心理はなんか分かる感じがしますが、それ書くと逆に怒られる気が(笑)
 ご参考になれば幸いです^^
by ワンモア (2018-10-17 09:06) 

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