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最も美しい戦闘機 フランカーSu-35

 ロシア機ファンって結構多いのです。情報があまり入ってこないミステリアスな面に加え、独特の迷彩塗装、欧米にない独特のデザインが人気のようですね。
 掲示板では、「史上最も美しい戦闘機」との呼び声も高いのが、このスホーイSU-35フランカー(СУХОЙ Су-35)。

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 Su-27の能力向上型にあたる多用途型最新鋭機で、Su-30から付いていたカナード翼(注1)を廃止し、新たに三次元推力変更ノズルを搭載することで、優れた高機動性能を発揮することができます。


 初飛行は2008年2月19日。全長21.9m、翼長15.3m 翼面積62.0㎡と、最近流行りの汎用対応に合わせた大型機となっています。戦闘任務を主体として、戦闘爆撃、艦載、哨戒、長距離任務など、多彩なタイプが製造されています。
 Su-27は
"ジュラーヴリク(Zhuravlik:子鶴、鶴ちゃん)"という愛称でも呼ばれているように、頭を少し下げたかのようなスラリと伸びた機首が優雅な曲線美を醸し出しています。
 胴体から主翼へとなめらかに変化させたデザインは、ブレンデッドウィングボディと呼ばれ、空力向上を目的とし、翼と胴体をなだらかにつないだ曲面デザインになっています。
 F-16や全翼機もこのボディですね。

 (注1)カナード翼:水平尾翼が前についた形で運動性能を向上する目的で設計されたものいが多い。反面、機体の制御が難しくなるのとステルス性が落ちる。

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美しいデザインですね〜^^;
 
 少し頭を下げた感じと、エアインテーク付近で絞り込んだ華奢な首元が鶴のようなイメージを連想させます。
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フランカーファミリーの系譜(Su-27/-30/-32/-33/-34/-35/-37)
 さて、この美しい曲面デザインはSu-27を土台として様々な派生型に受け継がれていきます。というか、これ以降のスホーイは番号が違えど同じSu-27系なのです。
 アメリカではF-15A、F-15B、F-15Eなどと、型式で表しているのですが、Su-27系は機番そのものを変えているのでややこしいのです。
 大雑把に紹介してみます(詳しい分別は専門家でも混乱するとのこと)。
詳しく分類した方がいるのでご紹介。
http://www.k2.dion.ne.jp/~konjyo/su27/type.htm

・Su-27(1977初飛行1986運用開始)
 標準タイプのSu-27P、空軍仕様の
Su-27S、中国輸出仕様のSu-27SK、艦上機型のSu-27K、複座練習型のSu-27UB、近代改修型のSu-27SMがある(更に発展させたのがSu-35)。

Su-30
(1989年初飛行1997運用開始)複座多様戦闘機
 長距離迎撃戦闘機。対地能力向上型のSu-30M(フランカーF2)、輸出型のSu-30K、アップデートタイプのSu-30MK、Su-30MKKなどがある。

Su-33(1987年初飛行)艦上戦闘機版
 Su-27の艦載機型で元々はSu-27Kである。複座型のSu-33UB(Su-27KUB)


・Su-34(
2007年運用開始)並列複座戦闘爆撃機
 コクピットは並列複座、カナード追加など形状が異なる。

・Su-32FN(1994初飛行)
 空軍型のSu-34を基に、対艦・対潜攻撃も行えるようにしたロシア海軍向けの機体。Su-34の海軍名称。

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・Su-35(初代1988初飛行 二代目2008初飛行)
 初期型のSu-35はSu-27Mが原型でカナード翼がついており、最新型のSu-35BM(Su-35S)はカナードがない。 


・Su-37
(1996年初飛行)2機生産
 Su-35に推力偏向ノズルを取り付けたタイプで、この技術は他のフランカーに応用された。

 これ以外にSu-27SKをライセンス生産した中国のJ-11(殲11)、Su-33をコピー開発したJ-15(殲15)などがありますね。多すぎる。ふう・・・・。

 また、Su-34の「4」はSu-24の後継機ということで、任務上の関連性を示すために付け直したそうです。元の名称は、Su-27IB。しかも海軍ではSu-32と命名されていました。訳わかりません・・・。


 どうでしょうか。番号が前後したり、名称が変わったり非常にややこしくて頭が混乱しそうです(笑)。ロシア機ってどれも同じような形しているなぁと思っていましたが、それは、こういう理由だからなのです。
 何故こんなにややこしいのか?それは、他国に売り込むのに新しい戦闘機というイメージを持たせるためもあるとか。1977年に初飛行したSu-27の改修型だと、「スーパーフランカー」とか「Su-27改」というよりも、「Su-35」という別の名称を持たせた方が新鋭機ってイメージが強いですしね^^;ネーミングは大事なのです。


◆驚異的な運動性能

 とまあ、非常に多くの派生型が生まれているフランカーですが、いずれも基本の構造は、前述した
ブレンデッドウィングボディですので、どれも美しいのは確か。
 しかも美しいだけでなく、Su-35に至ってはかなりの高性能機ともなっています。
三次元推力変更ノズルの装備により、旋回中にこのコブラと言われる機動ができます。

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蛇のように鎌首をもたげることができるからこの命名。

実際の映像はこちら。
Su-35https://youtu.be/yVlmoNtcyhY?t=5m10s
 2013 パリ・エアショー
なんか、気持ち悪いというか、変な動きです^^;

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三次元推力変更ノズル


 
とまあ、「美しすぎる戦闘機」ということで、
ロシア美人を連想させてくれますが、
女性と同じで、あまりに美しいとなんか怖い感じもします。
愛嬌のある女性の方が親しみが湧くのと同じかな。

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コメント 3

ぼんぼちぼちぼち

なるほど、フォルムといい柄といい美しいでやすねo(◎o◎)o
by ぼんぼちぼちぼち (2016-01-17 19:15) 

caveruna

朝から美しいものを…
ステキですね!
あ〜飛行機でひとっ飛びしたい。
今朝は電車が動かんのですよ^^;
by caveruna (2016-01-18 09:35) 

ワンモア

★ぼんぼちぼちぼちさま
こんばんは~、勝手に旅客機は女性的、戦闘機は男性的というイメージを持っていたのですが、
この飛行機はちょっと女性ぽいですよね^^;

★caverunaさま
こんばんは~。今日は散々でしたね。私もえらい目に遭いました。朝から昼まで死にました\(^o^)/
by ワンモア (2016-01-19 01:15) 

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