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【安全対策】ドイツ機墜落は副操縦士の意図的操縦

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2014年に撮影された事故機のエアバスA320-211(ウィキペディア)
 

 結果が見えるまで書くことは控えていた、3月24日に発生したジャーマンウイングス9525便墜落事故ですが、結果的には副操縦士の意図的な操縦による墜落説に決着する感じになりそうです。
 それまでは 
 ・パイロットの意識不明による墜落説
 ・エンジン不調説
 ・ソフトバグ説
 ・テロ説
 など、色々と上がられて検証されていましたが、ボイスレコーダーが発見され、その解析の結果、副操縦士の意図的な自殺的行為による操縦が原因ということにほぼ確定しそうです。

【内側からロック。自殺衝動による意図的な操縦】

 この事件ですが、9.11同時多発テロ事件がなければ、発生しなかった可能性もあります。副操縦士は機長がトイレで席を外しているタイミングで操縦席の扉を内側からロックしたのですが、これもテロ対策で立てられた仕組みでした。
 一応、外側から暗証番号で開けられるようにもなっているのですが(下図4)、それは、心臓麻痺や意識不明など、内側から一定時間反応がない場合に限ることから、副操縦士がわざわざ開かないようにしていたということになります(下図5)。

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機長は最後までドアを開けようとしていた。

 事故を企てたとされるルビッツ副操縦士は、6年前に深刻なうつ病を患い、精神療法を受けていたとも報道されています。
 また、会社に対して病気を隠していた証拠が見つかったとの発表や、交際女性との関係の悩みや、仕事のストレスを抱えていたとの報道もありました。

 パイロットは自分の操縦桿一つで多くの人命を失わせるかもしれないという、離着陸のストレスをかなり抱えるそうです。
 最近、流行りのLCC(格安航空会社)の普及で、パイロットの不足や過酷な任務などで負担がかかり初めているといいうのも要因のひとつかもしれません。

 現地紙が28日に掲載した元恋人へのインタビューでは、薄給の割に仕事へのプレッシャーが多いとか、精神不安定な面があったとか、夜中に「落ちる!」といって悪夢にうなされていたといいます。(AFPニュース3月28日) 
 
「落ちるのではないか」という精神不安強迫観念に耐え切れなくなって、ついに自ら実現させてしまったともいえそうです。巻き込まれた乗客にしてみればたまったものではありません。

【日本でも似たような事件が起きていた】

 実は、こうした操縦士が引き起こす墜落事故は以前より各国でも発生しています。

  日本でも「逆噴射事件」で有名な、日本航空350便墜落事故も発生しています(1982年2月9日)。この時の機長は心神喪失状態で事故を起す以前から数度の異常な言動や操縦を行っていて、会社側が、それを放置していたことがわかっています。

パイロットが意図的な操縦で撃墜させた疑いがある事故は他にもあります。


→エジプト航空990便墜落事故

→シルクエアー185便事故
 

 LCC普及による会社側の賃金ダンピングや就業時間の増加なども背景にあると指摘されていることから、各航空会社も見直しを迫られることでしょう。

【当面の対策】


 すぐに出来る唯一の対策としては、常に二人体制にするということになります。機長と副操縦士のどちらかが席を外す時は、必ず乗務員が入り、常に二人体制にするということで、これはすぐに実施されるそうです。

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【今後の対策は?】

 ひとまず、機体の設計などが原因ではないので、機体や技術的なハードな面での対策より、乗務員の対策をたてることになると思います。
 今回も医師の診断結果が会社側へ伝わっていないようでしたし、航空会社が今後、乗務員の精神面や健康管理を強化する必要はあるといえます。
 パイロットや運転士など公的機関に就く人の療履歴は公的審査機関につながるようにしたらいいとは思うのですが、個人情報とかプライバシーの侵害とかで問題があるのでしょうか。

 賃金や就業時間などの会社の運営側の対策も必要でしょう。格安航空会社が増えることは、旅行者にとっては良い面もありますが、整備やメンテナンス維持費など、ハード面での不安も発生してくる可能性もあります。



【個人も危機管理を】

 うつ病は、誰でもかかる可能性があります。セルフチェックして、ああ、自分は”うつ状態”だなと判断したら、思考を切り替えることを早めにしていきたいものです。環境はすぐに変わらなくても自分の心、考え方はすぐに変えることは可能です。
 自分の思考パターンがなかなか切り替えられない時は、医師のカウンセリングや身近な人との対話などで外部の影響で考え方を変えることも手です。でも、「何とかしなければ」という”焦り”は禁物。

 人や環境の悪い面を見るより、良い面を見ていこうと意識することも大切なことかと思います。
 また、「自分はこれを失ったら不幸だ」「これしかない」と幸福を限定するのではなく、「これを失っても自分を幸福にするネタはまだある」と希望を常に見出すように心がけることも必要かと思います。
 これを「幸福の多角化」というのですが、私も「一つダメでも、まだまだ自分を幸福にすることは世の中にこんなにある」と思うようにしています^^ 
 皆さまの色々な趣味などのブログをお邪魔するのも「世の中には、人をワクワクさせたり、幸福にする出来事がこんなにあるんだ」と、よい勉強になるからなのです^^

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コメント 2

johncomeback

拙ブログへのコメントありがとうございます。
仙台空港近くの公園に飛行機の写真撮りに行きます(^^)ニコ

ありましたね、片桐機長の逆噴射(-_-;ウーン
by johncomeback (2015-03-29 20:05) 

ちょいのり

どんな優れた機械も最後には人の手。
これは・・・どうしたものかですよね・・・
全部システム化なんて無理だろうし^^;
たった一人の人間の身勝手で
道連れなんて浮かばれない・・・
by ちょいのり (2015-03-30 01:50) 

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