毎年この時期になると思い出されます。日航123便事故です。今年で29年目ですね。早いものです。1985年8月12日のこの日、日本航空123便(18時56分東京発大阪行)が、群馬県多野郡上野村の高天原山(御巣鷹山)の尾根に墜落しました。乗員乗客524名のうち死亡者520名、生存4名という、単独機の航空事故では現在も世界最大の事故となってます。
管理人が航空機の会社に入る前で、入社してからもこの事件に少し関わることになりました。そして親戚にも犠牲者の関係者がいるので、とても他人ごととは思えない事件なのです。
航空関係の仕事やスカイスポーツを趣味でやっていると撃落事故はよく耳にしますし、我々は、空に上がる時は、常に「もしもの覚悟」はしているのですが、女性や子供たちがこのように犠牲になるのだけは居たたまれない気持ちになります。
事故の原因ですが、1987年に航空事故調査委員会が公表した報告書では、同機が7年前に起こした「しりもち着陸事故後」の、ボーイング社の修理が不適切だったことによる圧力隔壁の破損が事故原因とされています。
しかし、航空関係者や遺族などの一部からは再調査を求める声もあり、その声は現在に至るまで行われていません。そのためもあってか、自衛隊機の訓練用ミサイルの発射説、米軍の誤射説、核兵器運搬の証拠隠滅説などの異論・異説が多いのもこの事故の影響力を物語っているようです。
しかし、遺族や関係者の心情を思うと場外乱闘の様相になりそうで、どうなのかなとは思います。こういう事故や事件を自分たちの主張や政治利用にするのだけは止めて欲しいのです。
航空機事故の確率は自動車事故より低い
航空機事故の確率ですが、アメリカの国家運輸安全委員会 (NTSB) の行った調査によると、航空機に乗って死亡事故に遭遇する確率は0.0009%だそうです。
アメリカ国内の航空会社だけを対象とした調査ではさらに低く0.000034%となります。
アメリカ国内において自動車に乗って死亡事故に遭遇する確率は0.03%とのことなので、その1/33以下の確率ということになります。
これは8200年間毎日航空機に乗って一度事故に遭うか遭わないかという確率でだそうで、これが「航空機は最も安全な交通手段」という説の根拠となっていますが、実際、車よりは確かに安全だというのは思いますね。
まあ、免許を取得すれば誰でも乗れる車と、長い訓練期間を経ないと操縦できない航空機とでは安全面では比較にならないのも無理はないのですが、事故った場合の死傷率の確率はどうなのでしょうか。車では事故といっても自損の軽傷から死傷まで様々ですが、航空機が一度事故るとその死傷率は車に較べて高いと思うのですが。どうしても事故のインパクトが違います。
ちなみに9.11同時多発テロのあと、アメリカ人の多くが民間航空機による移動を避けて自家用車による移動を選択したために、同年の10月から12月までのアメリカにおける自動車事故による死者の数は前年比で約1,000人増加したといいます。
テロの乗客の死亡者が全部で170名ぐらいですから、皮肉な結果になっています。
結局、航空機事故は、一度に大勢の方が亡くなるケースが多いのでニュースにもなって目立ちますが、トータルで見ると車の方が事故のリスクが高いということですね。
ドイツの航空業界専門誌『アエロ・インターナショナル』では、危険とみなされる航空会社名を掲載した「ブラックリスト」を定期的に発表しています。
最近は未だ行方不明のマレーシア航空370便や、敵機と間違えられて撃ち落とされたマレーシア航空17便など、ひとつの航空会社で信じられないような事故が一度に発生しています。
これも様々な陰謀論が渦巻いているようですが、 検証不足がないよう、あらゆる可能性を今一度調査し、未来への無事故に生かすことが、本当の供養になるのではと思います。犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈りします。
昨年の記事はこちらです。
→日航123便と航空事故
→マレーシア航空機が墜落か?〜過去にも起きてる民間機撃墜事件
全体像を知るには。→日本航空123便墜落事故 - Wikipedia
一番まとまっていると思います。→日本航空JALジャンボ123便機墜落事故、総マトメ - nifty
コックピット音声のテキスト版。一部音声も聞けます。→日航ジャンボ機墜落事故テキスト
昇魂之碑(ウィキペディア)
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この事故のニュースを見ると、あの時助かった女の子はどうしているのだろう?と思います。
by アニ (2014-08-12 01:13)
とても悲しい事故です。
あまりにも鮮明に覚えています。
御冥福をお祈りいたします。
by KINYAN0829 (2014-08-12 07:52)
今夜、仙台→伊丹のフライト予定です。元々心配
はしていませんが、安全性に対する心強いデータ
をありがとうございます(^▽^)/
by johncomeback (2014-08-12 08:11)
事故当時軽井沢へ遊びに行く途中で、警察や消防が藤岡付近から凄い数だったのを覚えています。
絶対に繰り返してはいけない事故ですね。
by たくや (2014-08-12 08:54)
当時、親父と一緒にテレビを見ていたらニュース速報のテロップ。
幼いながらも親父と一緒に食い入るようにニュースを見ていたのを思い出します。
謎も多いですよね。
政治や国と国のへんてこな水面下のやりとりとか・・・。
今でも、もう少しスムーズに事が運べば生存者はもっといたんじゃないかな?とか、
そもそもメンテナンスがしっかりしていれば謎とか憶測も無く墜落もなかったんじゃなかろうかと思います。
by ちょいのり (2014-08-13 03:18)
★アニさま
当時12歳だった川上慶子さんでしょうか?今はお母さんと同じ看護師になられて家族もいらっしゃるようです。
よかったです。
ちなみにうちの親戚のお姉さんが同姓同名で困ったことに・・。
★KINYAN0829さま
事故の半分以上はヒューマンエラーですから、
防ごうと思えば半分にまで事故は防げるのですね。
★johncomebackさま
安心していってらっしゃいです^^
★たくやさま
私は入社した会社の現場研修が、この時に使われたヘリコプターの洗浄とメンテナンスでした。
★ちょいのりさま
不可解な点が多いのもこの事故の特長かと思います。
by ワンモア (2014-08-16 04:21)