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夜間戦闘機についてのあれこれ

本題の前に
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くら寿司の恵方巻き(笑)

イワシまるごとだそうで。味はともかく見た目が強烈
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でも、味にも自信がありそうですよ。
イワシは節分に縁の深い食品なので、ピッタリですね。


 と、前置きはこれくらいにして、本題を。
 前回3回に渡って多目的双発戦闘機を取り上げましたが、その中で夜間戦闘機たちのパイロットに関する様々なエピソードがありましたのでご紹介します。


◆撃墜率が高いのはニンジンのお蔭?”猫目のカニンガム”という噂


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 レーダーの存在がまだ軍事機密だったころ、イギリスでは、その戦果をレーダーによるものであることを隠蔽するために偽の情報をわざとドイツに流しました。
 
 当時の
イギリスの迎撃部隊のパイロットたちは優れた夜間視力を得るために、毎日ニンジンを食べているという噂を流したのです。
 この話は現在でも一部のニンジンに含まれる成分が目に良いことの根拠として語られているのですが、イギリス情報部による全く根拠の無い捏造話だそうで。

 そのパイロットの中でもデ・ハビランド・モスキートのパイロット、
ジョン・カニンガムは、
敵にも知られたエースパイロットでもあるので、”猫目のカニンガム”というニックネームをつけられて、イギリス情報部に宣伝させられていました。
 もっとも本人は酷いネコ嫌いだったそうで、このニックネームを嫌がっていたそうです(笑)。かわいいんですけどね。

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”黒い鳥”は本名。夜間戦闘機のエース、黒鳥四朗とその悲劇

 まさか上層部も狙って配属させたのではないかと勘ぐりたくなる夜間戦闘機乗りにはピッタリの名前、黒鳥(くろとり)四朗少尉です。

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 正確には偵察搭乗員で操縦士ではないのですが、戦後、ご自身の著作「回想の横空夜戦隊」(光人社)という著書で知られるようになりました。
 横須賀航空隊で倉本十三上飛曹とペアで夜間戦闘機「月光」を駆り、ひと夜であの難攻不落の要塞、B-29を一気に5機撃墜したことで有名な方です。
 

 元々は偵察員として配属されたので、偵察員の中で実際に敵機を追い、攻撃できる機種は夜間戦闘機しかなかったため、夜間戦闘機を熱望したそうです。

さて、赤外線暗視装置やレーダーなど闇夜での戦闘の技術開発のみならず、パイロットたちの闇夜での視力を高めるにはどうすれば良いかが取りざたされていましたが、当時の日本軍がとったのは、暗視ホルモンという薬物の投与でした。実はこれ、ヒロポンという覚せい剤。
 とはいうものの当時は、
住友製薬のちゃんとした商品で、「疲労をポンと取る」にもかけていますが、労働を愛する(ピロポノス)が由来だそうです。
 
当時はこのヒロポンの主成分のメタンフェタミンの副作用について、まだ知られていなかったため、規制が必要であるという発想自体がなく、一種の強壮剤として日常的に使用されていました(現在は「限定的な医療・研究用途での使用」を除き、覚醒剤の使用・所持がすべて禁止)。
 黒鳥少尉たちも、薬物の投与を受ける戦争中に投与されたのですが、しかし戦後何十年も副作用による異常感覚と体調の不良に悩まされました。

なぜドイツ夜間戦闘機だけグレーなの?迷彩塗装の謎

 夜間に行動する夜間戦闘機は闇夜に紛れるため、素人考えでは黒い塗装を思いつくと思います。アメリカのP-61もそうですし(正確には純粋な黒ではない)、日本も濃緑色一色の暗い色彩です。
 ドイツも当初は黒だったのですが、途中からなぜかドイツの夜間戦闘機たちだけは、明るいグレーの斑点模様なのです。
何故?という疑問が湧くのは当然。ドイツはなにか特別なのと思いませんか。

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ドイツだけは、グレーの斑点模様がスタンダード

 これ、実際のところは、夜空は真黒ではなく濃い灰色に見えるので、機体を真黒に塗装すると、空に黒い穴が開いてるように見え、かえって目立つそうです。
 また、
雲の上に出ると月明かりや星明りが眼下の雲海を白っぽく見せるので薄いグレーの塗装に変わったとのこと。
 でも、なぜドイツ夜間戦闘機だけ?という疑問が残ります。

 他国が真似をしていないということは、ドイツ上空だけの特殊事情なのかな?という気がします。考えられるのは、ドイツの防空戦の場合は、地上からのサーチライト部隊による眩しい光の中での戦闘が多かった(俗にいう"明るい夜間戦闘"と呼ばれています)

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 こういう明るい空での戦闘や、爆撃機の下方から忍び寄るドイツ夜間戦闘機は雲を下にすることが多いでしょうからグレー斑点迷彩なのかな?というのがなんとなくですが考えられることでしょうか。空戦区域の違いなのかな?
 うーん。どなたかお分かりの方がいたら教えてください(-m-)” パンパン

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コメント 9

駅員3

まるごといわしは、コミカルな合成写真かと思ってしまいました。
なるほど、これは食べてみたい!!
by 駅員3 (2015-01-22 23:08) 

ワンモア

駅員3さま
こんばんは〜インパクト大ですよね(笑)。

by ワンモア (2015-01-23 00:50) 

ちょいのり

頭からガブリでいいのかなあ~これw
最近歯茎が痩せてきたので小骨があ・・・
by ちょいのり (2015-01-23 01:16) 

月夜

まるごといわし、インパクトがすごいですね!!!
by 月夜 (2015-01-23 01:49) 

駅員3

ワンモアさん、過去記事にご訪問いただき、たくさんniceありがとうございます。
練習機は、学生時代に作成したもので、今は残っていません。
当時は模型大好きで、ラジコン飛行機の自作や帆船模型も作っていました。
今振り返ってみると、勉強の傍らよくそんな時間があったものです。

写真はもっと絞り込んで撮ったものがあればよかったですね。
当時は今みたいにインターネットで資料を集めることなどできる時代ではなく、丸に掲載されていた三面図に、色々な写真を集めて作成した記憶がのこっいます。
ワンモアさんがどんな素晴らしい作品を製作されるか、楽しみです(^^)
by 駅員3 (2015-01-23 06:57) 

johncomeback

くら寿司、マジっすか(驚
by johncomeback (2015-01-23 07:14) 

たくや

切らないで食べるのが恵方巻だけど
これはどうやって食べるのかな?
とにかく凄い!
by たくや (2015-01-23 10:38) 

タイド☆マン

何故 ドイツ軍だけがグレーなのか 
ソレはもう 軍事機密に突っ込んだ質問のようです(?)
私自身は僚機同士の視認性も考えたのかな とか思います

ネットで調べてみましたが
ソコまで書いてあるサイトがありませんでした

戦車 車両の塗装にしても各国 
考え方が違いますから 面白いですし魅力があると思います

ソコで思いました
全ての国の戦闘機 戦車 車両 
装備品が 全て 同じ色だったらつまんないなあ と
プラモも作る気がおこりませんよね


by タイド☆マン (2015-01-24 05:41) 

ワンモア

★ちょいのりさま
 一応、頭からガブリでいいみたいですよ。
 でも小骨にも注意とありますので、ちょっと心配(笑)

★月夜さま
 ご訪問とナイスありがとうございます。インパクトありすぎですよね(笑)

★駅員3さま
 ありがとうございます。製作予定はいつも変更になります(笑)。新しい製品がでると、そっちに心が(笑)

★johncomebackさま
★たくやさま

 これ、お店の回転寿司でも回して欲しいですね。誰かが食べるところを見てみたいです(^^)

★タイド☆マンさま
>全ての国の戦闘機 戦車 車両 
>装備品が 全て 同じ色だったらつまんないなあ 

いやあぁぁぁ!作る気がおきません。でも、そう考えると
塗装や迷彩って重要なのですね(^^)

by ワンモア (2015-01-24 07:26) 

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