一昨日の1月17日は、あの阪神・淡路大地震から20年の日でした。今日の1月18日は、海で何かあったときの海上保安庁への通報「118番の日」、そして明日1月19日は119番の語呂合わせで、「火災消火器点検の日」と、災害関係の日や記念日などが続きます。
火災の恐ろしさですが、これは実際にその場で体験してみないと、ホントの意味で怖さがわからないかもしれません。
以前マンションに住んでいた時、真夜中に気配を感じ、目が覚めた時に外がオレンジ色で異様な雰囲気を察しました。窓を開けた瞬間、目の前が熱気と火の粉、そして異様な臭気で一瞬パニックになりました。
家族を叩き起こし、急いで避難の準備をしたのですが、いつも使う階段側が火の手の方なので、どこから脱出したらいいか分からずパニックになりかけたのです。ご近所さんとなんとか避難通路から脱出した後も、自分たちのマンションに火がうつらないか心配になって現場に戻り見守っていました。
出火したアパートのベランダの鉄製のシャッターがいとも簡単に溶け落ちるのを見て、火の勢いの凄さ、熱さと煙の怖さはトラウマになりそうでした。
そして、私自身も、その昔大変お世話になった方を、数十年前のタバコの不始末による火災事故で亡くしております。
ここ数年も、仕事の関係で火災現場に行くこともあったのですが、全焼、半焼、ボヤ、いずれも悲惨な状況でした。消防車の高圧水がくまなくかかるので焼け残った家財道具はまず使えません。たとえ軽いボヤでも、消火器がかかった家は部屋中いたるところピンク色の粉末まみれです。その後の清掃にはかなり時間がかかります。
また、私の知り合いの方も隣が出火した際、被害にあったのですが、被害は少なかったにも関わらず、温厚な性格であった彼でも、出火元への内心の怒りがおさまるには数年を要したくらいでした。話題が火災のことになると、恨みつらみの言葉が出てくるのです。
なんせ一歩間違えば自分の生命のみならず、守るべき大切な家族や、長年築き上げてきた財産を全て失う可能性もあったのですから。
いくら火災保険に入っていても、大切な思い出の写真とか貴重なデータなどは保険では帰ってきませんし。
お近所つきあいですから表向きは「けが人も出なくて不幸中の幸いでよかったですね」とは言うものの、本心では、やり場のない腹立たしさなどの炎がくすぶっていたと思います。
その一件が原因かわかりませんが、地元での防災訓練も頻繁にやるようになり、その家は必ず出席を求められていたようです。肩身も狭かったことでしょう、お互いに気まずくなり、結局、火事を起こした方は数年後に引っ越しをされていきました。
物理的な火災は消火できても、その火災に巻き込まれそうになった方々の財産と家族の安全を脅かされた恨みにも似た炎は、心の中にくすぶり続けていたのだと思います。
火災は起こした人も巻き込まれた人も不幸になります。震災による火災は仕方がないとしても、不用心による火災だけは、絶対に起こさないように安全対策は万全にしたいものです。 さて、家庭消火器ですが、その普及も阪神淡路大地震以降、着実に増えてきているそうです。
しかし、ひとくちに火災と言っても種類があり、それぞれの火災に対応した消火器を使用する必要があるそうで。
火災の種類
消火器で対応できる火災は、消防法によって以下の3種類に分類されます。
①A火災(普通火災)〜木材や紙などが燃える火災
②B火災(油火災)〜油やガソリンが燃える火災
③C火災(電気火災)〜コンセントなどの電気設備器具から出火する火災
消火器のラベルにどの火災に対応しているかシールが貼ってあります。
家庭内で起こりうる火災に備えるには、この3つの火災全てに対応する消火器を選ぶ必要があるわけですね。
消火器の種類
家庭用消火器具には、粉末タイプ、強化液タイプ、スプレー式のエアゾールタイプ、さらに消火剤を投げて使う投入タイプと様々なタイプの消火器があります。
このうち、前記3つの火災 に対応するのは、粉末タイプと強化液(水、泡系)タイプです。
粉末タイプ
よく、見る赤いアレです。これはABC火災全てに対応しているものが多いのですが、ピンク色の粉末が充填されていて、結構飛び散るので視界が見えなくなることも多く、一旦消化されたと思ってもくすぶって再出火するケースも。また後始末も結構大変です。でも一気に炎を押さえるにはこれがベスト。
Amazonで一番売れているのはこれだそうです。
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消火器はかなり重いので、女性でも操作できる軽いタイプが良いですね。あと、練習は絶対にしておいた方が良いと思います。
消化液タイプ
粉末と違い、視界が遮られることはありません。焦らずに放射すれば粉末タイプより確実に消化することができます。後の清掃も楽です。
個人的には家庭用で使用するなら、この消化液タイプが良いように思います。もちろん、消火ができて後始末をするという前提ですが。
エアゾールタイプ
小型で安いのですが、内容量が少ないので、火が大きいと消化できない場合があります。
手軽で使いやすいのがメリットですので、キッチンなどの小規模火災用として考えるのが良いですね。
天ぷら火災専用のものもあります。とかく家には旦那さんがいないことも多いので、家族にも日頃取り扱えるようにしておいた方が良いと思います。
天ぷら鍋に投げ入れるだけ。これは値段も手頃だし、常備しておきたいですね。
これ以外にも投入タイプというものがあります。これは普通火災や油火災用で、消火剤を投げるだけなので取り扱いは簡単。初期消火ということですので、それ以外は、逃げる場合の通路確保という使い方もいいようです。
消火シートなるものもありますね。
消火器は滅多に使用するものではないので(使わずに越したことはないですし)、耐用年数とか忘れがちになりますが、一般消火器で10年、住宅用消火器やエアゾールタイプの消火器の場合は3〜5年だそうです。
職場ではドアのストッパー代わりにされたり、邪魔もの扱いされたりする消火器ですが、何かあった時のためにちゃんと練習しておきたいものです。また耐用年数も把握しておきましょう。いざという時に使えなかった!ということがないように。
また、置き場所ですが、あまり火の元になりそうなところに置いておくと、いざという時に取りにいけないこともありますので、台所から少し離れたところが良いかもしれません。
東京消防庁管内のデータを見ると火災の多い月は、12月、1月、2月の寒い時期。真ん中の月に家庭消火器を点検しましょうという感じなのでしょうか。
ちなみに119番で、「ダイヤル119の末尾が9なのは、電話した人の心を落ち着かせる為」というのは都市伝説だそうです。
緊急回線が作られた1926年当時、緊急ダイヤルは早く回せる、112番だったのですが、あまりに間違い電話が多発したので、2でなく9に代え、119になったというのが真相だそうで。
「9」にしたのは当時まだ「9」が地域電話で使われていなかった為で「心を落ち着かせる」というのはまったく関係ないそうです。
110番もそうですが、今まで信じていました。
火災通報の119番の語呂合わせにもなる日、近くのホームセンターで防災用品を見てくるもの良いかもしれませんね。
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2015-01-18 17:04
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拙ブログへのコメントありがとうございます。
火災は本当に恐いですね、消火器の期限を確認します。
by johncomeback (2015-01-19 05:59)
被害状況調査のため震災発生直後に現地入りしたのが、つい先日のように思い出されます。
我が家のM38くんについている消火器の『製造年月日』は、昭和36年と記されています(^^)
by 駅員3 (2015-01-19 07:17)
使用期限過ぎているのでそろそろ買わないとまずいです。
by 楽しく生きよう (2015-01-19 17:11)
自分は恵まれてそういう実体験は無いのですが、
廃墟探索で幾度と無く火災の廃墟にも出向きました。
あの炭になって縞々になった木片・柱を見るたびに
恐ろしいものだと実感します。
基本・・・あまり火災や震災の廃墟には行きたくないですね。
火は文明をもたらしたけれど、
人の命も数多く奪ってきたし。
by ちょいのり (2015-01-21 03:02)
★johncomebackさま
消火器の期限って意外と切れているものですよ〜。
前の職場で、全滅していたことが・・・・。
★駅員3さま
昭和36年ってすごいですね(笑)
火災防止のお守りと化しているかも(^^)
★楽しく生きようさま
実際のところ、どのくらいまでOverしても大丈夫なのものでしょうか。
気になりますよね。
★ちょいのりさま
自然界にある水も火も化けると恐いですよね。
それだけに自然に対する敬虔な気持ちは忘れてはいけないと思うのです(^^)
by ワンモア (2015-01-23 01:09)