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浪江町再び〜2016福島レポその3

浪江町へ.jpg
再び、浪江町に訪れています。
前回のレポートはこちら→その1 その2

バリケード.jpg

浪江町避難区域.jpg
浪江町HPより

 ブルーのエリアが、「避難指示解除準備地域」です。この地域には、特別な許可がなくても入ることができます。特別な許可がなければ自宅などに泊まることはできませんが、会社や店を開くことはできます。
 赤いエリアが「帰還困難区域」です。
特別な許可がなければ、立ち入りできない地域で、国道から入るには検問があります。現在の放射線の年間積算線量が50ミリシーベルトを超えており、5年後も20ミリシーベルトを下回らない可能性のある地域です。

 今回は津波の被害のあった沿岸を訪れてみました。福島というと放射能ばかりが取り沙汰されていますが、地震と津波の被害だって凄いのです。

富岡町.jpg

今日は風が強かったのか、前回よりも放射能の値が高くないですね。最高で2.76
背景放射.jpg

途中の富岡町にあった「除染の駅」ほっとステーション
ほっとステーション.jpg
ほっとステーションって何でしょう?「ほっと」の意味が意味深だったりして。

仕事が終わったので港方面へ。

橋桁.jpg
橋桁が倒壊しています。津波の影響でしょうか。
浪江町海岸.jpg
夏で雑草が生い茂っています。
野原と化したかつての住宅街にポツンポツンと家が残っています。
破損住宅.jpg
作業用の車両の車が通る道だけが綺麗になっています。
倒壊銃所.jpg
地震の倒壊&津波の影響なのでしょうか。
2階部分だけ綺麗なのが違和感ありますね。
住居.jpg
傾いた電柱。

なかには結構しっかりした住宅もあるのですが、
1階部分は水が通過した跡が見られます。
海側の部分の壁に残骸が寄せられています。
住宅.jpg
それにしても2階部分だけが無事なのが異様です。
住宅街.jpg
ここはお風呂場だけが残っていました。

墓地です。お墓参りをしている家族がいました。お墓参り.jpg
 倒壊したお墓にお供えされた供物やお花が見られ、お盆のお墓参りに来たであろう跡があちこちに見られました。ご先祖さんのお墓が傷だらけで無念だと思います。
 「せめて横倒しになったお墓を立てておくだけでも」という一生懸命墓石を立てた感じが見られます。遺骨とはどうなったんだろう。

傷だらけの墓石.jpg
傷だらけです。
身体のなくなった地蔵.jpg
身体がなくなった地蔵さんの頭が。 

海岸には堤防工事の車両が行き交っていました。
海岸.jpg
ここは原発から20km圏内です。
港.jpg
 道路のズレ具合が半端ありません。
地震_02.jpg
黄色い中央車線がこんなに。
地震.jpg
遠くには色とりどりの瓦礫の山が。
廃棄物.jpg
さて、帰ることにしましょう。
また空間放射線量の高い地域を通り抜けます。

フクイチ周辺.jpg
ここで働いている方々には本当に頭が下がります。
お疲れ様です。

第1原発の看板を複雑な想いで通り過ぎました。

フクイチ.jpg

 さて、余談ですが、今はやっているポケモンGO。この辺りではどうなのか起動してみました。案の定、ポケストもモンスターたちも現れませんでした。まあ、そうでしょうね。

 浪江町でも楽しめる時が来ると良いなと感じます。

 それと、前回のレポでもそうですが、浪江町で会うのはほとんどが我々と同じおじさん世代です。若い女性、ましてや子供の姿に会うことは一回もありませんでした。たまに若い女性を見る時もあるのですが作業服姿で出向で来ている感じで地元の人ではないようです。小学校や中学校の跡地などを見ると、この地に子どもたちが戻ってくるのはいつになるのかなと寂しい思いがします。

 福島の事をあれこれという人たちがいます。自分できちんと調べた情報、人から聞いた情報、噂のようなかたちで聞いた情報など様々です。
 それが真実の情報なら良いのですが、嘘の情報、誇大な情報、何か政治的な意図的に歪められた情報だと風評被害に繋がります。
 自分の得た情報は正しいと思って人に伝えるのは良いのですが、その話を聞いて心が不安になったりする人たちもいますので、その言葉や情報の発信には責任を持っていただきたいと思うのです。一番困るのは、本人は噂話程度に聞いた内容を色んな人に広げて、相手を不安にさせておいて、そのうち本人がコロっと忘れていることですね。
 関東からきて、こちらの地元の人たちと話をしていて一番違いを感じるのは、みんなしっかりと考えているんだなぁということでした。

2年前に訪れたレポはこちらです。

<関連記事>
→福島原発の避難区域に行ってきた。東日本地震その1(2014.03 大熊町)
→福島原発の避難区域に行ってきた。東日本地震その2

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コメント 4

johncomeback

福島は本当に気の毒です。
僕は積極的に福島産のモノを購入していますが、
それを孫に食べさせるのは躊躇してしまいます
by johncomeback (2016-09-02 20:35) 

ちょいのり

廃墟マニアだけど・・・こういうとこは辛い・・・
と言うか絶対行かないボクです。
生命が脅かされる(た)廃墟は胸が締め付けられる。

ほんとにそうですね。いつか子供たちや大きい子供たちがポケモンGOできる未来になってくれたらいいですね^^

ちなみにボクは禁ポケゴー中です!
by ちょいのり (2016-09-03 01:55) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

センターラインのズレ・・・地震のすごさを感じます。
お店の営業は良いけど、住むのはダメ・・・、
放射線量、同じ量の被爆ですから、、
放射線蓄積時間で区切っているんでしょうか。
自分には、意味が分かりません。。
取りあえず、生活環境を作っちゃえ~!!
復興が進んでいるように見せろ!!
としか・・・思えません。


by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2016-09-03 08:38) 

ワンモア

★johncomeback さま
 私もこれから成長する子どもたちへの影響は考えてしまいます。子どもたちがいないのもそのせいなのでしょうね・・・。

★ちょいのりさま
 こういう廃墟は辛いですよね。私は与えられた環境を当然のものと思わないようにたまに自分自身を戒めるために訪れることがあります。

★なんだかなぁ〜!! 横 濱男さま
 浪江町はまだまだという感じですかね。道路を挟んで入っていい、ダメとかよくわかりません。
by ワンモア (2016-09-04 18:04) 

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