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デアゴスティーニの24号はイギリスの救世主、ホーカー・ハリケーン!

 デアゴスティーニ「第二次世界大戦機 傑作機シリーズ」24号は、イギリスのホーカー・ハリケーンです。発売日はいつのも火曜日ではなく、12月23日(祝)です(デアゴスティーニHP)。

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◆スピットファイアと共に大英帝国を救った戦闘機

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 ハリケーンの運用開始は1936年の春。第二次世界大戦が始まった直後の戦闘機の中では旧式に入る戦闘機でした。当時の航空機技術は、全金属製のモノコック構造ボディに切り替わっていましたが、ハリケーンは、まだ翼や胴体に木材や羽布を多用した、鋼管造りの旧型デザインの戦闘機だったのです。 
 しかし、この戦闘機を一言で言えば「最も必要な時に、必要な数だけ投入できた戦闘機」といえます。
 どんなに優秀な戦闘機であったも、必要な時に投入できなければ意味をなさなくなってしまいます。また必要な数が投入できたとしても性能が劣っていれば、大量に落とされてしまい、貴重な人材も失うことになります。

 このホーカー・ハリケーン、決して優秀とはいえませんでしたし、敵方に大量に撃墜された戦闘機でもあるのですが、
新鋭機スピットファイアの生産体制と配備が整うまでの間、ドイツ空軍の猛攻に耐え続けたのでした。

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出撃する英空軍パイロット

 特に旧式の機体であるがゆえの頑丈さと、修理のしやすさ、そして生産が容易ということは必要な数を揃えやすいということに貢献をしています。
 そして撃墜される時も、軽い構造が墜落時の速度を遅くし、パイロットの脱出を容易にすることで生還率を高めることにもなりました。
 更には旧式の布張り構造が幸いし、被弾しても穴が開くだけで、金属製の機体のように構造を破壊することが少ないので、なかなか落としにくいということでも貴重なパイロットの損失を防いでいるのです。うーん、本来ならデメリットになることが、逆にメリットになっている幸運な例ですね。

 

 更には、ドイツ空軍が昼間のあまりの損害に対して夜間攻撃も行うようになった時も、ハリケーンは夜間戦闘機として活躍しています。
 これはスピットファイアよりも着陸速度が遅いことで、夜間着陸の安全性が高いことが分かったためであり、夜間戦闘機部隊を編成して爆撃機攻撃の主力となりました。

Hawker_Sea_Hurricanes copy.jpg


 100%の期待に応えることはできないけど、本当に必要な時期に必要な数を間に合わすことができた唯一の戦闘機なのです。まさにジャストインタイムのヒコーキ。

 「決して優秀な社員とはいえないけど、みんなが困っている時に最高のタイミングで現れてくれた人」という感じでしょうか。
 そして、本命のエースが登場して危機を乗り越えた後は速やかに縁の下の力持ちに回るという、健気さも見せてくれます。こういう人って目立たないけど大事ですよね。
 

ホーカー・ハリケーン.jpg
英国空軍 第1飛行隊 A.V“タフィ”クローズ中尉機(Mk.Ⅰ 1940年)

 
 
 
<今日の一枚>
 東武鉄道の栃木駅で見かけたポスター
鬼怒川SL.jpg
来年の夏、鬼怒川線をSLが走ります!
待ってろ鬼怒川.jpg
「待ってろ鬼怒川!」のキャッチに東武鉄道の意気込みを感じますね。
おぉ、待ってるよ!\(^o^)/

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コメント 5

アニ

いつか艦これに実装されるかなぁ^_^
by アニ (2016-12-02 05:48) 

johncomeback

なるほど、特別な才能が無くても確実に仕事をこなしてくれる
そんな部下は信頼できて有難い存在だったなぁ。
by johncomeback (2016-12-02 15:45) 

ワンモア

★アニ さま
 海軍用のシーハリケーンがありますから、いずれ実装されるかもです(*^^*)

★johncomebackさま
 優秀な人っていざという時に怪我とか、病気とかでいないとかありますよね(笑)。ハリケーンはそういう意味で優秀ではないけど、運も味方してくれた有能なヒコーキであったと思うのです。
 
by ワンモア (2016-12-02 20:16) 

caveruna

フフッ、実は先日SL 初めてSL乗ってきました!
by caveruna (2016-12-04 17:38) 

ワンモア

★caverunaさま
マジすか!是非、ブロクの記事にしてください(^^)
by ワンモア (2016-12-10 20:54) 

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