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6月12日はエスペラントの日。
明日の6月12日はエスペラントの日なんだそうです。今ではあまり聞かれないエスペラント語ですが、ご存知でしょうか。
1880年代にユダヤ系ポーランド人のラザロ・ルドヴィコ・ザメンホフという人が、世界共通の国際語をつくろうと提唱したことより始まりました。
日本でも1906年に日本エスペラント協会が設立されます。6月12日はその設立記念日なんですね。
共通語というと「英語」を国際共通語として当然視してしまいがちですが、それへの反発が国際補助語としてこのエスペラントを持ち出しています。
日本では、ちょうど日露戦争の直後。世界が帝国主義同士の覇権争いや紛争できな臭くなってきている最中、平和主義や反差別思想を掲げる著名人や団体の支持もあり、この国際共通語というエスペラントは多いに流行りました。
もしかすると実現する可能性もあったかもしれないというレベルまで来ていたことも。
宮沢賢治の小説にも登場するエスペラント語
このエスペラント語といえば、有名なのは宮沢賢治で、著作の中ではよくエスペラント語が出てきます。
主に東北地方の地名をエスペラント風にした架空地名を作中に登場させていました。
例えば
「イーハトーヴォ」→岩手県
「シオーモ」→ 塩竈市
「センダード」→ 仙台市
「ハームキア」→花巻市
「モリーオ」→盛岡市 など
なんか異国情緒漂う感じがして良いですね。最初の”イーハトーヴォ”は諸説あって、理想郷を指す言葉であるとも。ベースの岩手県が理想郷の語源とも関係しているかもしれないというのは、両親が岩手県民の私としてはちょっと嬉しいです(^^)。
劇場用アニメ映画「銀河鉄道の夜」では、劇中に登場する文字は全てエスペラントでだそうです。
また、当時、日本最大の宗教団体であった大本教の出口王仁三郎という教祖も、このエスペラントの思想に共鳴し海外から講師を呼び寄せ、信者たちにも学ばさせたといいます。
エスペラントの長所は人工言語であることから、文法は論理的で規則的がしっかりしているので学びやすいということがあります。
また、単語の語幹の8割はラテン語やロマンス語から取り入れられていますが、そのほかにもギリシャ語、ロシア語、ドイツ語、英語の単語をもとにしていますので、他の言語も学びやすいという特徴も。日本語が基になったエスペラント語もあるとのこと。
世界の言語を取り入れているとことが国際言語という感じがして良いですよね。
また人工言語なので覚えやすいというのも特長で、例えば「愛」という名詞はエスペラント語では、amoですが、
形容詞 a →愛の ama
動詞・現在 as →愛するamas
動詞・過去 is →愛した amis
と規則的に変化するので勉強しやすいというのも利点だとか。
ちなみに「私はあなたを愛しています」は Mi amas vin.となります。こっそり相手に伝えたい時にいいかもしれません(^^)
アルファベットもこんな感じです。
A B C Ĉ D E F G Ĝ H Ĥ I J Ĥ K L M N O P R S Ŝ T U Ŭ V Z
a b c ĉ d e f g ĝ h ĥ i j ĵ k l m n o p r s ŝ t u ŭ v z
実は今でも企業や団体名などエスペラント語を使用する例も多いです。例を挙げると
JR東日本ホテルズ
・ファミリーオ 〜長期滞在型ホテルブランド。家族を意味するfamilioに由来。
・フォルクローロ 〜長期滞在型ホテルブランド。民話を意味するfolkloroに由来する。
ホンダの車の名前
・シビックのフェリオ〜Ferio(フェリオ)は「休日」を意味する。
・バモスのホビオ - バモスの軽自動車のバージョン。サブネームのHobio(ホビオ)は「趣味」を意味する。
タバコ
・リベラ・マイルド - JTがかつて販売していた煙草の銘柄。LIBERA(リベラ)は「自由」を意味する。
こうしてみると、けっこう使われていますね(´⊙ω⊙`)。言語の国のイメージが付かないので良い感じです。
私が住んでいる栃木県では、よくマロニエゲートとか、マロニエプラザ、マロニエ通りなど、”マロニエ”という言葉が付いている場所があるのですが、このマロニエって意味がわからなかったんですよね。後で調べたらフランス語で”栃の木”を意味するということ。
栃の木の栃木だからマロニエ・・・。なぜ北関東の県なのにフランス語やねん?という疑問もありますが(笑)、エスペラント語で呼ばれるなら、なんか国際的って納得しちゃうかもです。
トチーモとか、ウツノミーアモとかになるんでしょうか。
造語もしやすいので創作活動をしている方たちからはこの言葉がよく愛用されているようです。普及率がまだ低いので、仲間内の秘密のコミュニュケーション言語としても面白いかもしれませんね(^^)
これ、グーグル翻訳でもできます。興味のある方はエスペラントにしてみたらいかがでしょうか。
→グーグル翻訳(日本語→エスペラント語)
最後になぜ、これだけ便利なエスペラント語がそれほど普及していないのかですが、国際舞台に立つ政治家たちが一からエスペラント語を学ぶことへの抵抗、また、現在働いている翻訳者、通訳者たちからの強い反発などもあるようです。
また実際にはエスペラント人口は100万人。かたや英語圏の人口は10億人ですので、踏み切るにも勇気がいることでしょう。
また、観光などでは、現地の国の言語を多少なりとも知っておく必要がありますが、このエスペラント語は、そういう意味では特定の国などがありませんので、必要に迫られて学ぶことがないというのも広がっていない理由かもしれません。
エスペラント語ができて百数十年が経ちます。言語平等の国際社会の実現へ向けて、「夢まであと一歩」と思わせた時代もあったことも驚きでしたが、グローバルな時代にもう一度本格的に見直されてもよいかもしれませんね。
→一般財団法人 日本エスペラント協会
最近の一枚
近くに住んでいる友人ご夫婦から北海道のアスパラを頂きました(^^)。息子さんが就職で行っていたはず。卵とお野菜も頂きました。
一緒にもらった電子レンジでお手軽にチンできる袋も。こうして入れるとこれで商品のようですね。マヨネーズでいただくととても美味しいです。
残りは定番のアスパラの肉巻きにして頂きました(^^)
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2017-06-11 22:13
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コメント(4)
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世界中の人が同一言語でコミュニケーションをとれば
争いが少なくなるかもしれませんね。
by johncomeback (2017-06-12 11:17)
エスペラント語、確かに最近全く話題に出ませんね。
理想と現実の違いですかね。
by 隊長 (2017-06-12 14:45)
へぇ~エスペラント語っていうんだ。知らなかった・・・。
なんかいいですね♪
我が家がもらったアスパラと同じだ!(笑)
by caveruna (2017-06-12 17:23)
☆johncomebackさま
最近はiPhoneで翻訳させているみたいですよ(´⊙ω⊙`)ウェブリオ英語翻訳アプリが最強だとか。
☆隊長さま
最近では古典の領域に入りつつありますよね(;^ω^) コミュニケーションとして再ブームが来るといいなと思ってます。
☆caverunaさま
ゲームのキャラクターに名前を付ける時とか、身内同士の会話などで流行っているみたいです(^^)
居酒屋で出されたアスパラが超美味しかったので、同じレシピでレンジとマヨネーズで頂きました(^^)
by ワンモア (2017-06-13 10:02)