SSブログ

アンテナ線の選び方〜模型に関するご質問その1

 早く旧正月が来て、休めないかなぁと期待しているワンモアです(^^)
 メールフォームからも色々と問い合わせがきておりまして、ご迷惑をおかけしています。最近は模型工作もストップしているにも関わらず数人の方から色々とご質問や安否の問い合わせをいただいており恐縮しております。
 この場をお借りして、ご返信が遅くなっていることへのお詫びとご回答を(ついでに記事にもなるので一石二鳥(^^))

●模型のアンテナ線の選び方

<質問1>144スケールの模型工作で、使用されているのはニッケルチタン形状記憶合金の「あゆゲッター」である事了解致しました。なおサイト上で0.07mmと0.037mm(0.05号)の2種類出てきますが、1/144スケールでその太さですと1/72スケールの場合どの位の太さが正しいのでしょうか(実機のアンテナ線の太さが判りませんので)

Bf109V-15_04.jpg

アンテナ線をつけるとぐっと引き立ちますね。


<回答1> ご存知かと思いますが、スケールモデルは実機を完全にスケールダウンしている訳ではなく、大なり小なりデフォルメをしております。分かりやすいのはパネルラインのスジボリ。実機ではあんなに凹のラインはありませんが、それをスケールで再現するとのっぺりとした感じになりますよね。
サイエンスチャンネル.jpg
プラモデルでは誇張している部分もあるのです。

 なぜ、誇張したりデフォルメしているかですが、実物のサイズをそのまま縮小すると逆に曲がってみえたりすることが多いそうです(「THE MAKINGプラモデルができるまで」より)
 ですので、模型としての見た目を重視した感じの仕上がりを優先して、アンテナ線なども張る、張らないなどお決めになられると良いかと思います。
 0.037mmの髪の毛の半分以下の細い線を使用しても実際には5mm以上になってしまう計算です。
IMG_7793.jpg
0.04mm近くの極線も実物大になると5mm近い太い線に。

 これでもまだ太い感じですね。
 またニッケルチタンの形状記憶合金は固くて切れないのは良いのですが、逆に折り目がつくとピンと張るのが難しくなったりします。結んだりするのも大変です。
 割と廉価なテグス線の方が弾力がある分、ピンと張れたりもします。
 なので、あまり太さにこだわらずに工作しやすいものをお選びになられることをオススメします。私は個人的には第二次世界大戦機に関してはアンテナ線を省略してしまうことの方が多いです。
 複葉機などにはこれ以外に張り線など多様な太さの線が使われており、形状も円形でない場合も多いです。
95shiki_010.jpg
アンテナ線、張り線、ワイヤーといろいろな太さを使い分けるとよいですね。
Cap 1.jpg
複雑な張り線もやりがいがあります。

<質問2>問題はそのような極細の線を方やアンテナや尾翼端のような接着面がない場所にどのような方法できちんと・ピンと張れるのかご教示下さい。お勧めの瞬間接着剤はございますか?

<回答2>
●アンテナ線を形状記憶合金で張る場合
 アンテナ線の場合、支柱から尾翼の先端というケースが多いのですが金属同士の接着が一番強力ですので、アンテナ支柱を真鍮棒で削り出して作り(強度的にも良いしABS樹脂のように弾力がないのでピンと貼りやすい)、もう片方の尾翼には0.2mmのドリルで穴を空けて真鍮棒を埋め込んでます。
E38182E38286E382B1E38299E38383E382BFE383BC-fdf5e.jpg
高いけど細い「あゆゲッター」

 こうすることで、あゆゲッターの形状記憶合金と真鍮部分が接触することになりますので瞬間接着剤で強力に固定することができます。
 またアルテコという瞬間接着剤を本当に瞬間的に接着させる硬化スプレーがありますのでこれもまたオススメです。
Me262b_31.jpg
垂直尾に真鍮棒、アンテナ支柱も真鍮板


●アンテナ線をテグス線など弾力のある線で張る場合。
 アンテナ支柱と垂直尾翼の先端にデザインナイフなどで切り込みを入れます。この溝にテグスを巻きつけロープ結びを行います。瞬間接着剤でつけるより、強力でちょっとやそっとでは切れません。指で触ってしまうようなところには効果的です。

Cap.jpg

”ツーハーフヒッチ”というロープ結びです。ピンセットでつまみながら縛ります。
 ご質問がまだありますので続けます。
 
こんな記事もどうぞ

来たよ(36)  コメント(5)  [編集]
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 36

コメント 5

johncomeback

拙ブログへのコメントありがとうございます。
先月26日(金)仙台空港から新千歳空港行きのエアドウに
搭乗しましたが、雪で千歳に降りられず仙台に引き返しました。
新幹線で北海道に渡りましたが札幌で友人と呑む約束は
キャンセルせざるを得ませんでした。
by johncomeback (2018-02-01 08:42) 

ロートレー

今回は久々の模型の制作ネタで楽しませて頂きました。
次号も楽しみにしています。^^
by ロートレー (2018-02-01 13:29) 

caveruna

旧正月目前ですね!
休めますように~☆
by caveruna (2018-02-01 16:56) 

たくや

釣り糸とは素晴らしいアイデアですね~
by たくや (2018-02-02 14:03) 

hideta-o

おっしゃる通り、模型にするためのデフォルメはどうしても避けて通れないですね。鉄道模型だと、ちゃんと走らせる必要から、車輪の幅やフランジの大きさが完全に”嘘”になってます。
by hideta-o (2018-02-06 08:39) 

Copyright © 1/144ヒコーキ工房 All Rights Reserved.

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。